STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第67問

言語発達障害学第28回
正しいのはどれか。
  1. 1.フロスティッグ視知覚発達検査は、非言語性の知的発達水準が測定できる。
  2. 2.WISC-Vでは、4つの指標得点が算出できる。
  3. 3.田中ビネー知能検査Vは、子どもの生活年齢と等しい年齢級から開始する。 ✓
  4. 4.LCSAは、音読と音部意識の項目によってリテラシー指数が算出できる。
  5. 5.乳幼児精神発達診断法では、発達遅滞傾向児向きの用紙がある。

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 田中ビネー知能検査Vは、子どもの生活年齢と等しい年齢級から開始する。 田中ビネー知能検査Vの実施において、子ども(2〜13歳)の場合は、原則として被検査者の「生活年齢(実年齢)」と同じ年齢級の問題から開始します。これにより、簡単すぎる問題に時間を割くことを防ぎ、難しすぎる問題で子どもに挫折感を与えないように配慮されています。 --- 【各選択肢の解説】 1. フロスティッグ視知覚発達検査は、非言語性の知的発達水準が測定できる。 ❌ 誤り。フロスティッグ視知覚発達検査(DTVP)は、「目と手の協応」や「図形と素地」など、視知覚機能の発達段階を評価する検査です。知能検査ではないため、非言語性の知的発達水準(知能)を測定することはできません。 2. WISC-Vでは、4つの指標得点が算出できる。 ❌ 誤り。WISC-V(第5版)で算出される主要な指標得点は5つです(①言語理解、②視空間、③流動性推理、④ワーキングメモリー、⑤処理速度)。前版のWISC-IVまでは4つの指標(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度)でした。新版への移行に伴う引っかけ問題に注意しましょう。 3. 田中ビネー知能検査Vは、子どもの生活年齢と等しい年齢級から開始する。 ✅ 正しい。2〜13歳の場合は、生活年齢(CA)と同じ年齢級から開始します。そこで全問合格すれば「基礎年齢」とし、不合格があれば下の年齢級に下がっていきます。 4. LCSAは、音読と音部意識の項目によってリテラシー指数が算出できる。 ❌ 誤り。LCSA(学齢版言語・コミュニケーション発達スケール)には「LCSA指数」などの指標はありますが、「リテラシー指数」という合成得点はありません。 5. 乳幼児精神発達診断法では、発達遅滞傾向児向きの用紙がある。 ❌ 誤り。乳幼児精神発達診断法(津守・稲毛式)の質問紙は、「1〜12ヶ月用」「1〜3才用」「3〜7才用」という対象年齢別の3種類のみであり、発達遅滞傾向児専用の用紙は存在しません。 --- 【国試対策ポイント:主要な知能・発達検査の開始基準】 それぞれの検査が「どこからスタートするか」は頻出ポイントです。比較して覚えておきましょう。 | 検査名 | 対象年齢 | 検査の開始地点 | |---|---|---| | 田中ビネー知能検査V | 2歳〜成人 | 原則として**生活年齢(実年齢)**と同じ年齢級 | | WISC-V | 5歳0ヶ月〜16歳11ヶ月 | 課題ごとに指定された年齢別の開始問題 | | 新版K式発達検査2001 | 0歳〜成人 | 原則として生活年齢より少し下の年齢層 |
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