STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第37問

音声学第21回
国際音声字母(IPA)で声門破裂音はどれか。
  1. 1.[q]
  2. 2.[k]
  3. 3.[h]
  4. 4.[ʔ] ✓
  5. 5.[ß]

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — [ʔ] 声門破裂音は、声門が瞬間的に閉鎖して呼気を阻害し、その後突然に開放されて音が発生する。この音は声帯で生じるため「声門音」と分類され、IPA表記は[ʔ]です。国際音声字母では、声門の動作を正確に表現する専門的な記号体系を使用しています。 --- 【各選択肢の解説】 1. [q] ❌ 誤り。これは咽頭内部で形成される「咽頭破裂音」です。声門ではなく咽頭部位で調音されるため、声門破裂音ではありません。 2. [k] ❌ 誤り。これは軟口蓋で形成される「軟口蓋破裂音」です。破裂音ですが、調音位置が軟口蓋(声門より奥)であり、声門音ではありません。 3. [h] ❌ 誤り。これは「声門摩擦音」です。息流が声門部で摩擦を生じさせますが、完全な閉鎖がなく、破裂せず連続的に流れるため、破裂音ではなく摩擦音に分類されます。 4. [ʔ] ✅ 正しい。声門破裂音の正しいIPA記号です。声帯が完全に閉鎖し、それが瞬間的に開放される調音方式であり、調音位置が声門であることから「声門破裂音」と呼びます。 5. [ß] ❌ 誤り。これは無声歯茎摩擦音またはドイツ語のシャープスと呼ばれる音で、歯茎部で調音される摩擦音です。声門とは異なる調音位置であり、破裂音でもありません。 --- 【試験対策ポイント】 破裂音vs摩擦音の区別(声門音の分類) | 調音方式 | 音の記号 | 特徴 | 日本語での該当 | |---|---|---|---| | 声門破裂音 | [ʔ] | 声帯が瞬間的に閉鎖→開放 | あ行冒頭の咳払い的音 | | 声門摩擦音 | [h] | 声帯が開きながら摩擦 | 日本語の「ハ行」 | IPA記号の調音位置による分類(破裂音の例) | 調音位置 | 記号 | 特徴 | |---|---|---| | 両唇 | [p], [b] | 口唇で閉鎖 | | 歯茎 | [t], [d] | 歯茎で閉鎖 | | 軟口蓋 | [k], [g] | 軟口蓋で閉鎖 | | 咽頭 | [q] | 咽頭で閉鎖 | | 声門 | [ʔ] | 声帯で閉鎖 | キーワード:声門破裂音は「声帯の瞬間的な閉鎖・開放」が本質。摩擦音[h]との混同に注意。
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