STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第135問

音声学第22回
子音構音時の正中矢状断の模式図を示す。表す音はどれか。【別図あり】
  1. 1.両唇破裂音
  2. 2.歯茎破裂音 ✓
  3. 3.硬口蓋摩擦音
  4. 4.そり舌破裂音
  5. 5.軟口蓋鼻音
第22回第135問 図

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 歯茎破裂音 模式図で舌尖が歯茎に接触し、破裂音の特徴である完全閉鎖を示しています。正中矢状断で舌尖位置が歯茎部分にあることが、日本語の/t/(タ行音)に該当する歯茎破裂音を示す最大の手がかりです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 両唇破裂音 ❌ 誤り。両唇破裂音(/p/、/b/)は上下両唇が接触する位置で完全閉鎖が生じます。模式図では舌が関与する構音位置が示されているため、該当しません。 2. 歯茎破裂音 ✅ 正しい。舌尖が歯茎に接触し、気流を完全に遮断する構音様式は破裂音です。日本語の/t/(タ行)と/d/(ダ行)は歯茎破裂音に分類されます。 3. 硬口蓋摩擦音 ❌ 誤り。硬口蓋摩擦音(日本語の/ɕ/、シャ行)は舌前部が硬口蓋に接近して狭窄を形成し、摩擦音として成立します。完全閉鎖ではなく接近による狭い通路を特徴とするため、該当しません。 4. そり舌破裂音 ❌ 誤り。そり舌破裂音(英語の/ɖ/など)は舌尖が反り上がって歯茎後部に接触する音です。模式図で舌が反り上がっている構造が示されていなければ、該当しません。 5. 軟口蓋鼻音 ❌ 誤り。軟口蓋鼻音(/ŋ/)は舌背が軟口蓋に接触し、同時に口腔内の気流を遮断して鼻腔から気流を放出します。口腔での完全閉鎖位置が軟口蓋であり、歯茎ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 | 音の種類 | 閉鎖位置 | 構音様式 | 日本語例 | |---|---|---|---| | 両唇破裂音 | 上下唇 | 完全閉鎖 | パ行(/p/)、バ行(/b/) | | 歯茎破裂音 | 舌尖と歯茎 | 完全閉鎖 | タ行(/t/)、ダ行(/d/) | | 歯茎摩擦音 | 舌尖と歯茎 | 狭窄(摩擦) | サ行(/s/)、ザ行(/z/) | | 硬口蓋摩擦音 | 舌前部と硬口蓋 | 狭窄(摩擦) | シャ行(/ɕ/)、ジャ行(/ʑ/) | | そり舌破裂音 | 舌尖反り上げ・歯茎後部 | 完全閉鎖 | 日本語に典型例なし | | 軟口蓋破裂音 | 舌背と軟口蓋 | 完全閉鎖 | カ行(/k/)、ガ行(/ɡ/) | | 軟口蓋鼻音 | 舌背と軟口蓋+鼻腔開放 | 鼻音 | ナ行(/n/)の一部 | 正中矢状断図で見分けるポイント: - 舌尖が接触している位置が「歯茎か硬口蓋か軟口蓋か」を判定 - 破裂音(完全閉鎖)か摩擦音(狭窄)かを判定 - 鼻腔への通路表示の有無で鼻音
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