STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第134問

生涯発達心理学第22回
自分の信念や職業選択に対して傾倒(積極的関与)を示すアイデンティティ地位はどれか。 a.アイデンティティ達成 b.アイデンティティ拡散 c.アイデンティティ危機 d.モラトリアム e.早期完了 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — a,e(アイデンティティ達成、早期完了) Marcia のアイデンティティ地位の分類では、「信念や職業選択への傾倒(積極的関与)」を示すのは、意思決定と関わるプロセスを経たもの、あるいは既に決定したものです。アイデンティティ達成は深く考慮した後に傾倒し、早期完了は深い探索を経ずとも傾倒している状態として、両者とも「積極的関与」という特徴を共有しています。 --- 【各選択肢の解説】 a. アイデンティティ達成 ✅ 正しい。意思決定に先立つ十分な探索(モラトリアム)を経た後に、自らの信念や職業に対して積極的に傾倒した状態です。自分の価値観に基づく能動的な関与が特徴です。 b. アイデンティティ拡散 ❌ 誤り。探索も傾倒も不十分な状態です。信念や職業選択に対して真摯に向き合っておらず、むしろ無関心・無責任な状態を示しています。 c. アイデンティティ危機 ❌ 誤り。これはMarciaの地位分類の用語ではなく、Eriksonの心理社会的段階における「同一性対同一性混乱」を指します。選択肢として紛らわしいですが、Marciaの4地位(または5地位)分類には含まれません。 d. モラトリアム ❌ 誤り。探索は積極的に行っているが、まだ確定的な傾倒に至っていない状態です。「思慮深い模索中」であり、信念や職業への決定的な傾倒がみられません。 e. 早期完了 ✅ 正しい。深い探索を経ずに、親や社会的期待に基づいて信念や職業を受け入れた状態です。傾倒はしていますが、個人的な探索プロセスを欠く点がアイデンティティ達成と異なります。それでも「傾倒」という要素は備えています。 --- 【試験対策ポイント】 Marcia のアイデンティティ地位(5地位説)の対比表: | 地位 | 探索 | 傾倒 | 特徴 | |---|---|---|---| | アイデンティティ達成 | あり | あり | 深い思慮・自発的決定 | | モラトリアム | あり | なし | 思慮深い模索中・葛藤 | | 早期完了 | なし | あり | 親や社会的期待を受容 | | アイデンティティ拡散 | なし | なし | 無関心・無責任 | | 周辺的地位 | あり | あり | 限定的な傾倒 | 重要ポイント: ・「傾倒」キーワード=アイデンティティ達成と早期完了を選ぶ ・「探索」と「傾倒」は独立した2次元軸 ・モラトリアムは「現在進行形」で傾倒していない ・c のアイデンティティ危機は Erikson 理論の用語(Marcia ではない)
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