第22回 言語聴覚士国家試験 第147問
社会福祉第22回
医療保険に関する説明で正しいのはどれか。
- 1.公務員は組合健康保険の加入対象である。
- 2.後期高齢者は国民健康保険組合に加入する。
- 3.指定難病患者には公費負担制度がある。 ✓
- 4.医療扶助は現金給付である。
- 5.通勤上の傷病は医療保険の対象である。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 指定難病患者には公費負担制度がある。
指定難病患者に対しては、難病医療費助成制度により公費が負担される仕組みが制度化されています。これにより患者の医療経済的負担が軽減されることが国家試験で強調される重要な知識です。
---
【各選択肢の解説】
1. 公務員は組合健康保険の加入対象である。
❌ 誤り。公務員は「共済組合」に加入します。組合健康保険(組合健保)の加入対象は民間企業の従業員です。共済組合は国家公務員・地方公務員・私立学校教職員を対象とする医療保険制度であり、組合健保とは別制度です。
2. 後期高齢者は国民健康保険組合に加入する。
❌ 誤り。後期高齢者(75歳以上)は「後期高齢者医療保険制度」に加入し、国民健康保険組合には加入しません。国民健康保険組合(国保組合)は、同じ職業の自営業者らが組織する任意加入制度です。
3. 指定難病患者には公費負担制度がある。
✅ 正しい。難病医療費助成制度により、厚生労働大臣が指定した難病患者に対して医療費が公費で負担されます。国及び都道府県が共同で患者の経済的負担を軽減する制度として機能しており、ST国試では社会保障の実例として重要です。
4. 医療扶助は現金給付である。
❌ 誤り。医療扶助は「現物給付」です。患者は医療機関に支給券を提示し、医療機関が直接厚生労働省に請求する仕組みであり、患者が現金を受け取る制度ではありません。
5. 通勤上の傷病は医療保険の対象である。
❌ 誤り。通勤上の傷病は「労災保険(労働者災害補償保険)」の対象であり、医療保険ではなく別の社会保険制度です。医療保険は業務外の傷病を対象とします。業務中・通勤中の傷病は労災保険が適用されることが重要な区別点です。
---
【試験対策ポイント】
医療保険制度の加入者分類
| 対象者 | 制度 |
|---|---|
| 民間企業従業員 | 健康保険(組合健保または協会健保) |
| 公務員・教員 | 共済組合 |
| 自営業者・無職者など | 国民健康保険 |
| 同一職業の自営業者 | 国民健康保険組合 |
| 後期高齢者(75歳以上) | 後期高齢者医療保険 |
公費負担制度の種類
- 指定難病医療費助成制度:難病患者の医療費
- 小児慢性特定疾病医療費助成制度:小児患者の医療費
- 肝炎治療費助成制度:ウイルス肝炎患者の医療費
給付形式の区別
- 現金給付:年金・失業給付など
- 現物給付:医療保険・医療扶助など
傷病の分類
- 医療保険対象:業務外の傷病
- 労災保険対象:業務中・通勤中の傷病