第28回 言語聴覚士国家試験 第173問
社会福祉第28回
障害のある児童に対する合理的配慮でないのはどれか。
- 1.試験時間を延長する。
- 2.板書内容を写真に撮る。
- 3.キーボード入力を認める。
- 4.読み上げ機能のついた教科書を使用する。 ✓
- 5.漢字の試験以外では、仮名での解答を許可する。
正答:4番
解説
# 第28回 第173問 解説
■ 正答:4番 — 読み上げ機能のついた教科書を使用する。
この問題は「合理的配慮でないもの」を選ぶ問題です。合理的配慮とは、障害のある児童が教育を受ける際に、障害による制限を軽減・除去するための調整や変更を指します。重要なのは、**「本来の学習目的を変えない範囲で」環境を整備すること**です。
4番の「読み上げ機能のついた教科書を使用する」は、**合理的配慮ではなく、教科書そのものの代替手段**です。教科書は国家基準により承認された教科用図書であり、その代替として読み上げ機能付き教科書を勝手に使用することは、学習内容の統一性を失わせます。合理的配慮は既存の教科書の使用を前提に、個別の支援方法を工夫することが原則です。
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【各選択肢の解説】
1. **試験時間を延長する。**
✅ 正しい。処理速度が遅い児童や身体障害のある児童に対して試験時間を延長することは、典型的な合理的配慮です。学習内容の難度は変わらず、条件を調整するもの。
2. **板書内容を写真に撮る。**
✅ 正しい。身体障害(手指の動き制限)や発達障害のある児童が板書を記録できない場合、写真撮影を認めることは実用的な合理的配慮です。学習内容は同じ。
3. **キーボード入力を認める。**
✅ 正しい。手指の障害で筆記困難な児童や、発達性読み書き障害(ディスレクシア)の児童に対してキーボード入力を認めることは、回答方法の工夫としての合理的配慮です。
4. **読み上げ機能のついた教科書を使用する。**
❌ 誤り。教科書は法律で定められた検定済み図書であり、その代替物を使用することは合理的配慮ではなく、**教科用図書の変更**になります。視覚障害がある場合でも、点字版教科書や音訳版など「法的に認められた代替教材」を使用する必要があります。読み上げ機能付き教材は支援機器として使用できますが、教科書そのものの代替にはなりません。
5. **漢字の試験以外では、仮名での解答を許可する。**
✅ 正しい。漢字学習障害のある児童が、漢字テスト以外での教科で仮名での回答を認めることは、学習目的(例:算数の内容理解)を保ちながら、表記方法を柔軟にする合理的配慮です。
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【試験対策ポイント】
**合理的配慮の原則を押さえることが合格への近道です:**
| 合理的配慮の要素 | 具体例 |
|---|---|
| **①学習内容は変えない** | 試験問題の難度は同じ。解く時間や方法だけを変える |
| **②学習効果を損なわない** | 代替手段を使っても、学習内容の理解度が測定できるよう工夫 |
| **③法的に認められた枠内** | 教科用図書の代替は「検定済み代替版」。独自の教材代用は不可 |
| **④個別のニーズに対応** | すべての児童に同じ配慮をするのではなく、障害や困難の内容に応じて |
**よくある誤解:**
- 「支援機器の使用=合理的配慮」→**正確には「支援機器を活用した、学習内容に適した調整」が合理的配慮**
- 「教科書の代替物を使用すること=合理的配慮」→**正