第23回 言語聴覚士国家試験 第1問
医学総論第23回
日常診療におけるインフォームドコンセントについて誤っているのはどれか。
- 1.医療行為について説明された上での同意である。
- 2.ヘルシンキ宣言で規定されている。 ✓
- 3.患者の権利と関係している。
- 4.起こり得る危険性を説明しなければならない。
- 5.自律尊重原則に則った行為である。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — ヘルシンキ宣言で規定されている。
インフォームドコンセントはヘルシンキ宣言ではなく、リスボン宣言(「患者の権利に関する宣言」1981年採択)で規定されています。ヘルシンキ宣言は医学研究の倫理規範であり、臨床診療一般のインフォームドコンセントとは異なる文脈です。
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【各選択肢の解説】
1. 医療行為について説明された上での同意である。
✅ 正しい。インフォームドコンセントの本質は、医療者から患者への充分な説明と、それに基づく患者の自発的同意です。これが医療倫理の基本原則となっています。
2. ヘルシンキ宣言で規定されている。
❌ 誤り。インフォームドコンセントはリスボン宣言(1981年WMA採択)で「患者の権利」として規定されています。ヘルシンキ宣言(1964年初採択)は「医学研究」の倫理規範であり、臨床診療とは異なります。
3. 患者の権利と関係している。
✅ 正しい。インフォームドコンセントは患者の自己決定権、知る権利を保障する重要な患者権です。リスボン宣言でも患者権として位置付けられています。
4. 起こり得る危険性を説明しなければならない。
✅ 正しい。医療行為の利益だけでなく、副作用・合併症・危険性を含む十分な説明が不可欠です。これなしには真の同意成立は困難です。
5. 自律尊重原則に則った行為である。
✅ 正しい。生命倫理の4原則(自律尊重・善行・無害・正義)の中で、インフォームドコンセントは患者の自律性尊重そのものです。
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【試験対策ポイント】
医学倫理5大宣言の整理(試験頻出)
| 宣言名 | 採択年 | 主題 | 日本語名 |
|---|---|---|---|
| ヘルシンキ宣言 | 1964年 | 医学研究の倫理 | 医学研究に従事する医師の倫理 |
| リスボン宣言 | 1981年 | 患者の権利 | 患者の権利に関する宣言 |
| ジュネーブ宣言 | 1948年 | 医師職業倫理 | ヒポクラテスの誓いの現代版 |
| イスタンブール宣言 | 1955年 | 医師の権利 | 拷問・虐待からの医師保護 |
インフォームドコンセントの4要素
・患者に対する十分な説明
・理解可能な言語での提示
・起こり得る危険性・副作用の明記
・患者の自発的同意(強制的でない)
重要否定知識
「ヘルシンキ宣言=インフォームドコンセント」は誤り。ヘルシンキは研究倫理。