第27回 言語聴覚士国家試験 第126問
認知心理学第27回
特定の感覚が生じる最弱の刺激強度を表すのはどれか。
- 1.刺激閾 ✓
- 2.刺激頂
- 3.適刺激
- 4.弁別閾
- 5.標準刺激
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 刺激閾
刺激閾(stimulus threshold)は、特定の感覚が生じるために必要な「最弱の刺激強度」を指す。これを越えると知覚が生じ、これ以下では感覚が生じない境界値であり、心理物理学における最も基本的な概念です。
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【各選択肢の解説】
1. 刺激閾
✅ 正しい。感覚が生じるために必要な最弱の刺激強度のこと。例えば「人間が聞こえる最小音量」「見える最暗さ」などが該当し、この値は個人差や状態による変動がある。
2. 刺激頂
❌ 誤り。この用語は心理学の標準用語ではない。「頂」という字から「最大値」を連想させるため紛らわしいが、感覚心理学の正式な概念として確立していない。
3. 適刺激
❌ 誤り。適刺激(adequate stimulus)は「特定の感覚受容器が最も効果的に反応する刺激の種類」を意味する。例えば網膜には光が、蝸牛には音波が適刺激であるが、「最弱強度」とは関係のない概念である。
4. 弁別閾
❌ 誤り。弁別閾(difference threshold)は「2つの刺激の違いを感知できる最小の差」を示す。例えば「100gと105gの重さの違いを感じられる最小差が5g」という場合、この5gが弁別閾である。刺激の有無ではなく、刺激間の「違い」に関する概念。
5. 標準刺激
❌ 誤り。標準刺激(standard stimulus)は弁別実験で「比較の基準となる刺激」のことであり、刺激の強度そのものではなく実験設計上の用語である。
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【試験対策ポイント】
刺激と閾値の関係:重要な3つの概念を区別
| 概念 | 定義 | 例 |
|---|---|---|
| 刺激閾(絶対閾) | 感覚が生じる最弱刺激強度 | 「最小可聴音圧=20μPa」 |
| 弁別閾(最小可知差異) | 2刺激の違いを感知する最小差 | 「100gと105gの重さ差が弁別可能」 |
| 適刺激 | その受容器が最も効果的に反応する刺激の「種類」 | 網膜→光、蝸牛→音波 |
頻出混同パターン:
- 刺激閾=「0か1か」(無か有か)
- 弁別閾=「AかBか」(同じか違うか)
- 適刺激=「何が反応するか」(種類の問題)