STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第27問

認知心理学第28回
他者の行動の原因をその人の内的な特性に帰属しようとし、自分自身の行動の原因を外的な状況に帰属しようとする傾向はどれか。
  1. 1.利己的帰属
  2. 2.対応バイアス
  3. 3.内集団バイアス
  4. 4.行為者-観察者バイアス ✓
  5. 5.セルフ・ハンディキャッピング

正答:4番

解説
# 第28回 第27問 解説 ■ 正答:**4番 — 行為者-観察者バイアス** 他者の行動は**その人の性格や能力といった内的特性**に原因があると考え、自分の行動は**状況や環境といった外的要因**に原因があると考える傾向が、**行為者-観察者バイアス**です。これはJones & Nisbet(1971)により提唱された帰属の歪みで、同じ行動に対しても**観察者と行為者では異なる帰属をしてしまう**という認知的偏見を指しています。 --- ## 【各選択肢の解説】 **1. 利己的帰属** ❌ 誤り。利己的帰属とは、自分の成功は内的要因(能力・努力)に、失敗は外的要因(運・難易度)に帰属する傾向です。問題文の「他者には内的、自分には外的」という双方向性の説明とは異なります。 **2. 対応バイアス** ❌ 誤り。対応バイアス(基本的帰属の誤り)とは、他者の行動の原因を**その人の内的特性に過度に帰属させ、状況要因を過小評価する傾向**です。自分の行動をどう解釈するかは含まれていません。 **3. 内集団バイアス** ❌ 誤り。内集団バイアスとは、自分が属する集団(内集団)を有利に評価し、外集団を不利に評価する傾向です。帰属(原因帰属)とは無関係です。 **4. 行為者-観察者バイアス** ✅ **正しい。** 「他者の行動→その人の性格や能力」「自分の行動→状況や環境」という**二重の帰属の歪み**が定義されており、問題文と完全に一致します。 **5. セルフ・ハンディキャッピング** ❌ 誤り。セルフ・ハンディキャッピングとは、失敗した際の言い訳を事前に用意する(例:「寝不足だから」)自己防御的な戦略です。他者と自分の行動理由の説明方法の違いではなく、失敗に対する予防的な言い訳です。 --- ## 【試験対策ポイント】 ### ■ 帰属バイアスの4大概念をまとめて区別 | 概念 | 定義と特徴 | 具体例 | |---|---|---| | **対応バイアス**(基本的帰属の誤り) | 他者の行動を性格・能力などの内的特性に過度に帰属させる(状況を見落とす) | カフェで店員が愛想悪い→「性格が悪い」(実は忙しい状況を見落とし) | | **利己的帰属** | 自分の成功→内的要因、自分の失敗→外的要因に帰属 | 試験に合格→「自分の努力」、不合格→「出題が難しい」 | | **行為者-観察者バイアス** | 他者の行動は内的特性、自分の行動は外的状況に帰属。**他者と自分で帰属方向が反対** | 友人が遅刻→「だらしない性格」、自分が遅刻→「交通渋滞が悪い」 | | **セルフ・ハンディキャッピング** | 失敗予測時に事前に言い訳を用意する自己防御戦略 | テスト前に「前夜は飲み会だった」と言っておく | ### ■ 出題者の視点ポイント **「他者には性格で説明、自分には状況で説明」という逆向きの帰属が鍵** - この**二重性・双方向性**を含まない選択肢は間違いの可能性が高い - 対応バイアスは「
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