STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第27回 言語聴覚士国家試験 第25問

認知心理学第27回
網膜の桿体細胞の特性に基づいて説明されるのはどれか。
  1. 1.混色
  2. 2.暗所視 ✓
  3. 3.運動残効
  4. 4.補色残像
  5. 5.奥行き知覚

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 暗所視 網膜の桿体細胞(ロッド)は低照度環境での視覚を担当する視細胞で、微弱な光刺激にも反応可能なため、暗所における視覚(暗所視)の生理的基盤となります。桿体細胞の視色素ロドプシンは光感度が高く、薄暮視から絶対暗視まで幅広い暗い環境での見え方を説明する際の中心的な役割を果たします。 --- 【各選択肢の解説】 1. 混色 ❌ 誤り。混色(異なる波長の光が混合して知覚される現象)は、網膜の錐体細胞(特にS・M・L錐体)の異なる分光応答特性に基づいており、桿体細胞の特性では説明されません。 2. 暗所視 ✅ 正しい。桿体細胞はロドプシンという視色素を含み、光感度が極めて高いため、低照度環境での視覚を可能にします。これが暗所視(夜間視覚)の生理的メカニズムです。 3. 運動残効 ❌ 誤り。運動残効(動きを見た後、静止物体が反対方向に動く錯覚)は中脳の動き検出ニューロン(方向選択性ニューロン)の適応に基づく高次視覚処理であり、桿体細胞の機能では説明されません。 4. 補色残像 ❌ 誤り。補色残像(赤を見た後、緑が見える現象)は錐体細胞の色情報処理と色オン・オフチャネルの相互作用に基づいており、桿体細胞は色覚を担当しないため説明できません。 5. 奥行き知覚 ❌ 誤り。奥行き知覚は両眼視差、運動視差、焦点調節、陰影など複数の高次視覚処理メカニズムに関わり、桿体細胞の機能では説明されません。 --- 【試験対策ポイント】 | 視細胞 | 桿体細胞(ロッド) | 錐体細胞(コーン) | |---|---|---| | **視色素** | ロドプシン | ヨードプシン(S・M・L) | | **光感度** | 極めて高い | 低い | | **活動環境** | 低照度(薄暮視~絶対暗視) | 高照度(昼間視) | | **色覚** | 無し(モノクロ) | 有り(3色型) | | **説明対象** | 暗所視、暗順応 | 色覚、混色、色残像 | | **視細胞数** | 約1億個 | 約600万個 | キーワード: - 桿体細胞=暗所視の学習 - ロドプシン=微弱光刺激に敏感 - 錐体細胞=色覚・高照度視 - 他の選択肢は「高次視覚処理」(運動残効、奥行き知覚)または「色処理」(混色、補色残像)に該当
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