第27回 言語聴覚士国家試験 第23問
神経系第27回
前頭葉に位置するのはどれか。
- 1.海馬傍回
- 2.ブローカ野 ✓
- 3.へシュル回
- 4.一次視覚野
- 5.ウェルニッケ野
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — ブローカ野
ブローカ野は下前頭回(下前頭葉)に位置する言語運動中枢です。一方、その他の選択肢はいずれも前頭葉以外の部位にあるため、解剖学的な脳葉の位置付けが正確に理解できているかを問う問題です。
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【各選択肢の解説】
1. 海馬傍回
❌ 誤り。海馬傍回は側頭葉内側の記憶・嗅覚に関与する領域であり、前頭葉ではなく時間的葉に属します。
2. ブローカ野
✅ 正しい。前頭葉の下前頭回(Brodmann 44・45野)に位置し、言語産出(表出性言語機能)を支配する言語運動中枢です。一側性損傷ではブローカ失語を来します。
3. ヘシュル回
❌ 誤り。ヘシュル回は側頭葉上部(上側頭回)に位置する一次聴覚野(Brodmann 41・42野)です。聴覚情報の処理に関与し、前頭葉ではありません。
4. 一次視覚野
❌ 誤り。一次視覚野(V1、Brodmann 17野)は後頭葉の視床放線条(視覚皮質条)に位置します。視覚情報の初期処理に関与し、前頭葉ではなく後頭葉です。
5. ウェルニッケ野
❌ 誤り。ウェルニッケ野は側頭葉上部の後上側頭回(Brodmann 22野)に位置する言語理解中枢です。言語の受容機能を支配し、前頭葉ではなく側頭葉です。
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【試験対策ポイント】
脳葉別の主要言語・認知機能
| 脳葉 | 主要な機能領域 | 損傷による主症状 |
|---|---|---|
| 前頭葉 | ブローカ野(下前頭回)/ 運動野 / 前頭眼野 | ブローカ失語・運動麻痺・実行機能低下 |
| 側頭葉 | ウェルニッケ野(上側頭回)/ ヘシュル回 / 海馬 | ウェルニッケ失語・聴覚障害・記憶障害 |
| 頭頂葉 | 体性感覚野 / 角回 | 感覚障害・読字障害 |
| 後頭葉 | 一次視覚野 | 対側同名半盲・視野狭窄 |
重要な誤りやすい部位
- ブローカ野=下前頭回(前頭葉):流暢性なし、理解良好、復唱不良
- ウェルニッケ野=上側頭回(側頭葉):流暢性あり、理解不良、復唱不良
- ヘシュル回=上側頭回(側頭葉内):一次聴覚野
- 海馬傍回=側頭葉内側:記憶機能(エピソード記憶)
試験出題頻度:極めて高い。ST国試では「脳解剖学の基本的理解」として毎年類似問題が出題される傾向があります。各言語野の「脳葉」「回」「Brodmann野番号」の3点セットで記憶することが重要です。