第27回 言語聴覚士国家試験 第102問
神経系第27回
両耳側半盲を生じる病変部位はどれか。
- 1.視神経交叉 ✓
- 2.視索
- 3.外側膝状体
- 4.視放線
- 5.視覚野
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 視神経交叉
視神経交叉は、両眼の鼻側(内側)の視野情報を担当する線維が交叉する場所です。交叉部位の病変により鼻側視野が遮断されるため、両眼ともに耳側(外側)視野のみ残る「両耳側半盲」が生じます。
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【各選択肢の解説】
1. 視神経交叉
✅ 正しい。視神経交叉では両眼の鼻側視野線維が交叉しており、この部位の病変で両側の鼻側視野が喪失され、結果として両耳側半盲となります。下垂体腫瘍などの圧迫が典型的原因です。
2. 視索
❌ 誤り。視索は交叉後の線維で、一側視索の病変は「同側性半盲」(例:左視索障害→左同名半盲)を生じます。両耳側半盲ではなく、同じ側の視野が両眼で失われます。
3. 外側膝状体
❌ 誤り。外側膝状体は視索からの線維を中継する視床の核であり、一側病変は同名半盲を生じます。交叉構造がないため両耳側半盲は生じません。
4. 視放線
❌ 誤り。視放線は外側膝状体から視覚野への遠心路であり、一側病変で同名半盲が生じます。両耳側半盲の原因にはなりません。
5. 視覚野
❌ 誤り。視覚野(一次視覚中枢)の病変は同名半盲または象限盲を生じます。両耳側半盲は生じません。
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【試験対策ポイント】
視野欠損パターン(病変部位別)
| 病変部位 | 視野欠損パターン | 原因例 |
|---|---|---|
| 視神経交叉 | 両耳側半盲 | 下垂体腫瘍(上方圧迫) |
| 視索(交叉後) | 同名半盲 | 脳梗塞・脳出血 |
| 外側膝状体 | 同名半盲 | 脳卒中 |
| 視放線 | 同名半盲+象限盲 | 脳卒中 |
| 視覚野 | 同名半盲+象限盲 | 脳卒中 |
重要な否定知識
- 視神経交叉の病変は「同側性」視野欠損ではなく「両側鼻側」喪失
- 下垂体は視神経交叉の直下にあり、拡大時に上方から圧迫→鼻側線維が先に障害される
- 鼻側視野喪失=内側視野喪失=耳側視野が残る