STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第1問

リハ概論第28回
ICF の構成要素でないのはどれか。
  1. 1.活動
  2. 2.参加
  3. 3.環境因子
  4. 4.個人因子
  5. 5.社会的不利 ✓

正答:5番

解説
# 第28回 第1問 解説 ■ 正答:5番 — 社会的不利 ICFは「心身機能・身体構造」「活動」「参加」「環境因子」「個人因子」の5つの構成要素で構成されています。「社会的不利」はICIDH(国際障害分類)における旧用語であり、ICFでは使用されていません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 活動(Activity) ✅ 正しい。ICFの構成要素。個人が実行する課題や行動を指します(例:調理・歩行・読書)。 2. 参加(Participation) ✅ 正しい。ICFの構成要素。人生場面への関わりを指します(例:職場復帰・地域社会への参加・趣味活動)。 3. 環境因子 ✅ 正しい。ICFの構成要素。個人を取り巻く物理的・社会的・態度的環境を指します(例:家族の支援・建物のアクセシビリティ・医療制度)。 4. 個人因子 ✅ 正しい。ICFの構成要素。年齢・性別・ライフスタイル・価値観・経験など、個人に固有の特性を指します。 5. 社会的不利 ❌ 誤り。これはICIDH(廃止)における用語であり、**ICFの構成要素ではありません**。ICFは一方向的な「障害」モデルではなく、様々な要素の相互作用を扱う「生活機能」モデルであり、「不利」という評価的概念は組み込まれていません。 --- 【試験対策ポイント】 **ICFの革新的な変更点**: | 観点 | ICIDH(旧・1980年) | ICF(現・2001年) | |---|---|---| | 構成 | 心身機能障害 → 能力障害 → 社会的不利**(一方向)** | 心身機能・身体構造 ↔ 活動 ↔ 参加(相互関係) | | 問題の所在 | 個人の「欠陥」として捉える | 個人と環境の**相互作用**として捉える | | 用語 | 「障害」「不利」 | 「健康状態」「生活機能」 | **ICFの「活動」と「参加」の実践的区別**: - **活動**:そのまま実行可能な活動(調理・トイレ・買い物) - **参加**:社会的役割を果たすこと(職場で仕事をする・友人と会合する) ST領域では、**患者の「参加目標」(社会復帰・職場復帰)を最終目標に置き、活動訓練はそのための手段**として位置付けることが重要です。例えば、嚥下訓練の目標を「安全な食事摂取」ではなく「家族と食卓を囲む」という参加レベルで設定することで、患者のモチベーション向上につながります。
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