第28回 言語聴覚士国家試験 第124問
聴覚心理学第28回
誤っている組合せはどれか。
- 1.初頭効果 - リハーサル
- 2.文脈効果 - ボトムアップ処理 ✓
- 3.マッカロー効果 - 残効
- 4.ストループ効果 - 認知的葛藤
- 5.カクテルパーティー効果 - 選択的注意
正答:2番
解説
# 第28回 第124問 解説
■ 正答:2番 — 文脈効果 - ボトムアップ処理
文脈効果は**トップダウン処理**に基づくため、ボトムアップ処理との組合せは誤りです。
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## 正答の理由
文脈効果とは、先行する情報や周囲の状況が知覚や認知に影響を与える現象です。これは既存の知識や期待に基づいて刺激を解釈する**トップダウン処理(概念駆動処理)**によって生じます。一方、ボトムアップ処理は感覚入力から始まる下位から上位への処理であり、文脈効果の機序と矛盾しています。
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## 【各選択肢の解説】
**1. 初頭効果 - リハーサル**
✅ 正しい。初頭効果は最初に提示された情報が強く記銘される現象です。語呂合わせや頭文字による繰り返し練習(リハーサル)により初期項目がより多くリハーサルされるため、長期記憶への転送が促進されます。
**2. 文脈効果 - ボトムアップ処理**
❌ 誤り。文脈効果は上位の認知(期待や知識)が下位の知覚に影響する**トップダウン処理**です。例:「THE CAT」の間に「A」があれば「A」と読むが、「THE 🐱」の並びでは「O」と読むことが多い(文字の同じ形でも文脈で解釈が変わる)。
**3. マッカロー効果 - 残効**
✅ 正しい。マッカロー効果は色順応の一種で、特定の色と方向を同時に提示され続けると、その色への馴化と残効が生じ、その後 中性色の格子パターンを見ても該当方向に色が見える錯視現象です。**残効**(感覚入力が終わった後も感覚神経の活動が続く現象)がその機序です。
**4. ストループ効果 - 認知的葛藤**
✅ 正しい。ストループ効果は、色の名前を読むタスク中に、その色と異なる色の単語が提示された場合に反応時間が延長する現象です。自動的な読み反応と意図的な色命名の間に**認知的葛藤(競合)**が生じるため処理が遅延します。
**5. カクテルパーティー効果 - 選択的注意**
✅ 正しい。カクテルパーティー効果は、騒々しい環境(パーティー)の中で自分の名前や関心のある話題に気づく現象です。注意資源を関心のある音声情報に集中させる**選択的注意**によって実現します。
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## 【試験対策ポイント】
### ■ ボトムアップ vs トップダウン処理の区別(極めて重要)
| 処理方向 | 特徴 | 代表例 |
|---|---|---|
| **ボトムアップ処理(データ駆動)** | 感覚入力 → 脳へ。生の知覚情報を下位から上位へ統合 | 暗闇の中でも物が認識できる・初めて見た文字も識別可能 |
| **トップダウン処理(概念駆動)** | 脳の予測・期待 → 知覚へ影響。既有知識や枠組みが下位の知覚を規定 | 文脈効果・スキーマの影響・予測に基づく高速認識 |
**文脈効果は「上から下への影響」=トップダウンの典型例**
### ■ 聴覚心理学の頻出現象まとめ
| 現象名 | 定義 | 関連する認知メカニズム |
|---|---|---|
| **初頭効果