第28回 言語聴覚士国家試験 第125問
臨床心理学第28回
誤っている組合せはどれか。
- 1.社会的動機づけ - Murray, H.
- 2.情動の二要因説 - Schachter, S.
- 3.情動の中枢起源説 - James, W. ✓
- 4.情動の認知評価説 - Lazarus, R.
- 5.顔面フィードバック仮説 - Tomkins, S.
正答:3番
解説
# 第28回 第125問 解説
■ 正答:**3番** — 情動の中枢起源説 - James, W.
情動の中枢起源説は**Cannon, W.B.(キャノン)**が提唱しました。James, W.(ジェームズ)は「**James-Lange説**」として知られており、これは末梢的な身体反応が情動経験に先行するという理論です。James自身の説は末梢起源説であり、中枢起源説ではありません。
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【各選択肢の解説】
**1. 社会的動機づけ - Murray, H.**
✅ 正しい。Murray(マレー)は個人の心理的ニーズを体系化し、「成功への動機づけ」「親和欲求」「支配欲求」など社会的動機づけの理論的基礎を構築しました。
**2. 情動の二要因説 - Schachter, S.**
✅ 正しい。Schachter(シャハター)は「情動 = 生理的覚醒 + 認知的評価」という二要因説を提唱しました。同じ生理的覚醒でも、その原因をどう認知するかで情動が異なると考えました。
**3. 情動の中枢起源説 - James, W.**
❌ **誤り**。これが誤答です。James, W.は末梢起源説(James-Lange説:身体反応→情動経験)を提唱し、情動の中枢起源説ではありません。情動の中枢起源説は**Cannon, W.B.**が「Cannon-Bard説」として提唱しました。Cannonは、視床が重要な役割を果たし、同時に脳中枢と身体の両方に信号を送ると考えました。
**4. 情動の認知評価説 - Lazarus, R.**
✅ 正しい。Lazarus(ラザルス)は「認知評価が情動を決定する」という認知評価説を提唱しました。出来事そのものではなく、その出来事をどう解釈・評価するかが情動を生じさせるとしました。
**5. 顔面フィードバック仮説 - Tomkins, S.**
✅ 正しい。Tomkins(トムキンス)は「顔面フィードバック仮説」を提唱しました。顔の表情が脳へフィードバックされることで、その表情に対応した情動が生じるという考え方です。
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【試験対策ポイント】
**情動理論の系統的整理**(必ず区別):
| 理論名 | 提唱者 | キーコンセプト | 順序 |
|---|---|---|---|
| **末梢起源説(James-Lange説)** | **James, W.** | 身体反応が先→脳が認知して情動が起こる | 刺激→身体反応→情動経験 |
| **中枢起源説(Cannon-Bard説)** | **Cannon, W.B.** | 視床が同時に脳と身体に信号を送る | 刺激→視床→脳&身体(同時) |
| **二要因説** | **Schachter, S.** | 生理的覚醒+認知的評価=情動 | 生理的覚醒+環境線索の認知解釈 |
| **認知評価説** | **Lazarus, R.** | 認知評価が情動を決定する | 刺激→認知的評価→情動反応 |
| **顔面フィードバック仮説** | **Tomkins, S.** | 顔面表情→脳へフィードバック→情動 | 表情→情動経験 |
**頻出の誤配置パターン**:
- **James, W. ≠ 中枢起源説**(これが本問の落とし穴。Cannonと混同しやすい)
- **Cannon, W.B. = 中枢起源説**(視床が両側に同時に信号を送る点が特