第28回 言語聴覚士国家試験 第123問
成人聴覚障害第28回
耳鳴の検査について誤っているのはどれか。
- 1.両側の耳に同時に検査音を聞かせる。 ✓
- 2.ピッチ・マッチ検査は、耳鳴の高低感に等しいあるいは近似する周波数を測定する。
- 3.ラウドネス・バランス検査は耳鳴音の大きさを調べる。
- 4.ラウドネス・バランス検査では、ピッチ・マッチ検査で得られた周波数音を用いる。
- 5.ラウドネス・バランス検査では、聴力閾値レベルから5dBステップで検査音の強さを変化させる。
正答:1番
解説
# 第28回 第123問 解説
■ 正答:**1番** — 両側の耳に同時に検査音を聞かせる。
耳鳴の検査は**単側耳ごとに実施**するのが基本です。同時に両耳へ検査音を与えると、左右の耳鳴の周波数・大きさ・性質が異なる場合に正確な測定値が得られず、検査の信頼性が低下します。
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【各選択肢の解説】
1. **両側の耳に同時に検査音を聞かせる。**
❌ **誤り**。耳鳴検査は被検耳を片側ずつ検査するのが原則です。両側に同時に検査音を聞かせると、検査耳と対側耳の耳鳴が相互に干渉し、正確なマッチング(周波数・大きさ)ができません。
2. **ピッチ・マッチ検査は、耳鳴の高低感に等しいあるいは近似する周波数を測定する。**
✅ 正しい。ピッチ・マッチ検査は検査音の周波数(Hz)を段階的に変化させて、患者が感じる耳鳴の高さと同じ周波数を**測定**する検査です。結果は対数グラフ(オージオグラム)に記録されます。
3. **ラウドネス・バランス検査は耳鳴音の大きさを調べる。**
✅ 正しい。ラウドネス・バランス検査は耳鳴の**大きさ(Loudness)**を測定します。患者が「耳鳴と同じ大きさに聞こえる」と判断する検査音の音圧レベル(dB)を測定値とします。
4. **ラウドネス・バランス検査では、ピッチ・マッチ検査で得られた周波数音を用いる。**
✅ 正しい。ラウドネス・バランス検査を行う際は、前段階で得たピッチ・マッチ検査の周波数(患者の耳鳴と同じ周波数の検査音)を用いることが重要です。これにより耳鳴の特性に合わせたマッチングが可能になります。
5. **ラウドネス・バランス検査では、聴力閾値レベルから5dBステップで検査音の強さを変化させる。**
✅ 正しい。ラウドネス・バランス検査では、被検耳の聴力閾値から出発して、通常は**5dB単位**(粗検査は10dB単位も使用)で検査音の音圧レベルを段階的に上昇させ、患者の「耳鳴と同じ大きさ」という応答を得ます。
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【試験対策ポイント】
**耳鳴検査の全体構成を整理**:
| 検査項目 | 測定内容 | 単位・範囲 | 臨床的意義 |
|---|---|---|---|
| **ピッチ・マッチ検査** | 耳鳴の周波数 | Hz(通常125〜8000Hz) | 難聴の周波数パターン(4000Hz付近など)と比較。他覚的に耳鳴を客観化できる |
| **ラウドネス・バランス検査** | 耳鳴の大きさ | dB(聴力閾値+0〜50dB程度) | 5dBステップで段階的に測定。見当たらないほど小さい耳鳴から見当たらないほど大きい耳鳴まで幅広い |
| **マスキング周波数範囲測定** | 耳鳴を「消す」ことができる周波数幅 | オクターブ単位 | ホワイトノイズなどで耳鳴を遮蔽できるか評価。治療計画に活用 |
**なぜ「両側同時