第28回 言語聴覚士国家試験 第150問
関係法規第28回
患者に対して適切な説明を行うよう規定している法律はどれか。
- 1.国民健康保険法
- 2.言語聴覚士法
- 3.個人情報保護法
- 4.医師法
- 5.医療法 ✓
正答:5番
解説
# 第28回 第150問 解説
■ 正答:5番 — 医療法
医療法第1条の4で、医療提供者は患者に対して「分かりやすく説明を行うこと」が規定されています。これは患者の知情権と自己決定権を保障するための基本原則であり、言語聴覚士を含む医療従事者全体に適用される法的義務です。
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【各選択肢の解説】
1. 国民健康保険法
❌ 誤り。この法律は医療保険制度の仕組み(保険料・給付・運営)を規定するもので、患者への説明義務についての規定はありません。
2. 言語聴覚士法
❌ 誤り。言語聴覚士の免許要件・守秘義務・業務の指示体制などを規定していますが、患者への説明を規定する条文がありません。実務では医療法に従います。
3. 個人情報保護法
❌ 誤り。個人情報の収集・管理・利用についての規定であり、患者への説明義務そのものは規定していません。医療現場では本人同意を得た上での情報利用は許容されます。
4. 医師法
❌ 誤り。医師の免許・診療行為・刑事責任などを規定していますが、患者への説明義務についての明確な規定がありません。
5. 医療法
✅ **正しい**。第1条の4で「医療提供者は患者に対して、治療内容・効果・危険性など医学的な事項について分かりやすく説明すること」が義務付けられています。これはインフォームドコンセント(説明と同意)の法的根拠です。
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【試験対策ポイント】
**医療に関わる主要法律の区別**:
| 法律名 | 規定内容 | 患者説明との関連 |
|---|---|---|
| **医療法** | 医療提供体制・病院の基準・**患者への説明義務** | ✅ **直接規定**(第1条の4) |
| 医師法 | 医師免許・診療行為・刑事責任 | ❌ 明示的規定なし |
| 言語聴覚士法 | ST免許・守秘義務・医師指示の下での業務 | ❌ 言及なし |
| 個人情報保護法 | 個人情報の取扱い(収集・保管・第三者提供) | ❌ 説明そのものは規定しない |
| 国民健康保険法 | 医療保険制度(保険料・給付・財源) | ❌ 無関係 |
**インフォームドコンセント(IC)の法的背景**:
- 医療法第1条の4が基本となり、患者の「知る権利」と「自己決定権」を保障
- 説明内容に対する理解度確認→同意取得というプロセスが重要
- 言語聴覚士も医療従事者の一員として、治療内容・目標・方法・期待される効果・生じる可能性のある困難について患者に説明する責務あり
**出題の背景**:
- 医療を取り巻く法制度の中で、患者中心のアプローチ(患者の権利尊重)がいかに位置づけられているかを問う問題
- 「〇〇法」で複数の選択肢から正確な法律を選ぶため、各法律の目的・規定事項を整理することが重要