PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第3問

理学療法評価学第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第3問(理学療法評価学)の正答は 4 です。図4は手背側から第1・第2中手骨の間、示指基節骨の橈側に指を当てています。

問題
Daniels らの徒手筋力テストで触診部位が正しいのはどれか。
第44回午前第3問 図
  1. 1. 短母指外転筋
  2. 2. 小指外転筋
  3. 3. 母指対立筋
  4. 4. 第1背側骨間筋
  5. 5. 縫工筋

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 第1背側骨間筋

図4は手背側から第1・第2中手骨の間、示指基節骨の橈側に指を当てています。第1背側骨間筋はこの部位にあり、示指を橈側外転(母指側へ広げる)させると筋腹が膨隆して触知できます。他の4つは触診位置が実際の筋の走行とずれています。


【各選択肢の解説】

1. 短母指外転筋
❌ 誤り。図は母指中手骨の背橈側(長母指外転筋腱の走行部)に触れています。短母指外転筋は母指球のふくらみの中央、第1中手骨の掌側面で、母指を掌側外転させながら触診します。
2. 小指外転筋
❌ 誤り。図は小指球の掌側中央(短小指屈筋の位置)に触れています。小指外転筋は第5中手骨の尺側縁に沿って走るため、手の尺側縁で触診します。
3. 母指対立筋
❌ 誤り。図は母指の遠位(基節部)に指を当てています。母指対立筋は第1中手骨の掌側・橈側縁を走り、短母指外転筋のすぐ外側(橈側)で触れます。
4. 第1背側骨間筋
✅ 正しい。第1・第2中手骨間の背側で触知します。尺骨神経支配で、麻痺すると同部が陥凹し、母指内転筋の麻痺によるFroment徴候とともに尺骨神経麻痺の重要な所見となります。
5. 縫工筋
❌ 誤り。図は長座位(膝伸展位)で大腿部を触っています。縫工筋は背臥位で股関節屈曲・外転・外旋+膝屈曲(あぐらのような肢位)をとらせ、上前腸骨棘の下方から大腿前内側へ斜めに走る筋腹を触診します。

【試験対策ポイント】

手内在筋の触診部位は毎年のように問われます。位置と神経支配をセットで覚えましょう。

  • 短母指外転筋(正中神経):母指球中央、第1中手骨掌側
  • 母指対立筋(正中神経):第1中手骨の掌側・橈側縁
  • 小指外転筋(尺骨神経):第5中手骨の尺側縁
  • 第1背側骨間筋(尺骨神経):第1・第2中手骨間の背側
尺骨神経麻痺では第1背側骨間筋の萎縮(母指と示指の間のくぼみ)が最も目立ちます。

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