PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午前 第56問

運動学第44回午前

第44回 理学療法士国家試験 午前 第56問(運動学)の正答は 3・5 です。尖足拘縮は足関節が底屈位で固定された状態です。

問題
脛骨骨折後の尖足拘縮で短縮を起こしやすい筋はどれか。2つ選べ。
  1. 1. 前脛骨筋
  2. 2. 長指伸筋
  3. 3. 後脛骨筋
  4. 4. 長母指伸筋
  5. 5. 長母指屈筋

正答:3・5番

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解説
■ 正答:3・5番 — 後脛骨筋/長母指屈筋

尖足拘縮は足関節が底屈位で固定された状態です。したがって底屈作用をもつ筋(下腿三頭筋・後脛骨筋・長指屈筋・長母指屈筋・長腓骨筋)が短縮位に置かれ、拘縮を起こします。脛骨骨折後の長期固定や下腿の浮腫・コンパートメント症候群後に生じやすい合併症です。


【各選択肢の解説】

1. 前脛骨筋
❌ 誤り。前脛骨筋は足関節背屈・内反筋。尖足位では起始と停止が離れて伸張されるため、短縮ではなく延長位に置かれる。
2. 長指伸筋
❌ 誤り。長指伸筋は足関節背屈と第2〜5趾の伸展を行う前面の筋で、尖足位では伸張される。
3. 後脛骨筋
✅ 正しい。下腿後面深層にあり足関節底屈・内反を行う。尖足位では短縮位となり、内反尖足の変形に関与する。
4. 長母指伸筋
❌ 誤り。長母指伸筋は背屈と母趾伸展を行う前面の筋で、尖足位では伸張される。
5. 長母指屈筋
✅ 正しい。下腿後面深層から母趾末節骨に至り、足関節底屈と母趾屈曲を行う。尖足位で短縮し、母趾の屈曲拘縮(鉤趾)も伴いやすい。

【試験対策ポイント】

下腿の筋を「前面=背屈筋(前脛骨筋・長指伸筋・長母指伸筋・第3腓骨筋)」「後面=底屈筋(下腿三頭筋・後脛骨筋・長指屈筋・長母指屈筋)」「外側=外反筋(長・短腓骨筋)」の3群で覚えれば、拘縮筋の判定は瞬時にできます。尖足予防には足関節背屈0°を保つ肢位(フットボード・短下肢装具)と背屈可動域運動が基本で、これは熱傷・脳卒中・長期臥床でも共通の対応です。

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