PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第3問

運動学第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第3問(運動学)の正答は 5 です。図では、麻痺側(右)下肢の床反力作用線と重心線との距離が1、重心線と杖の床反力作用線との距離が4と示されています。

問題
脳卒中による右片麻痺患者が左下肢を挙上してバランスを保持している状態を図に示す。体重が60 kgのとき、麻痺側下肢への床反力で正しいのはどれか。
第45回午後第3問 図
  1. 1. 6 kgw
  2. 2. 12 kgw
  3. 3. 24 kgw
  4. 4. 30 kgw
  5. 5. 48 kgw

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 48 kgw

図では、麻痺側(右)下肢の床反力作用線と重心線との距離が1、重心線と杖の床反力作用線との距離が4と示されています。静止立位ではこの2つの床反力の合計が体重(60 kgw)と等しく、かつ重心まわりのモーメントがつり合います。麻痺側の床反力をF1、杖側をF2とすると F1×1=F2×4 かつ F1+F2=60 となり、F1=48 kgw、F2=12 kgw が得られます。


【各選択肢の解説】

1. 6 kgw
❌ 誤り。体重の1/10に当たる値で、モーメントのつり合いからは導けません。
2. 12 kgw
❌ 誤り。これは杖側に加わる床反力です。距離が遠い側(4)に小さな力が配分されるという関係を取り違えた誤答です。
3. 24 kgw
❌ 誤り。60を距離の比(1:4)ではなく別の比で分けた誤答です。
4. 30 kgw
❌ 誤り。体重を左右均等(1/2ずつ)に配分した誤答で、重心が支持点の中央にない本図の条件に合いません。
5. 48 kgw
✅ 正しい。距離の比が1:4なので力の比は逆の4:1となり、60×4/5=48 kgw が麻痺側下肢への床反力です。

【試験対策ポイント】

てこ・モーメントの問題は「距離が短い側に大きな力」が原則です(力×距離=一定)。重心線から近い支持点ほど大きな荷重を分担します。

  • モーメントのつり合い:F1×d1=F2×d2
  • 力の配分は距離の逆比:d1:d2=1:4 なら F1:F2=4:1
  • 体重60 kgwを4:1に分けると48 kgwと12 kgw
臨床的には、杖は麻痺側と反対の手で持つのが原則で、杖を体幹から遠く(外側・前方)につくほど杖の分担荷重は増え、麻痺側下肢の荷重は減ります。免荷を強めたいときは杖を体から離してつく、と理解しておくと応用問題にも対応できます。

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