第44回 理学療法士国家試験 午前 第76問
内部障害理学療法第44回午前
第44回 理学療法士国家試験 午前 第76問(内部障害理学療法)の正答は 3 です。2型糖尿病の運動療法は、中等度の有酸素運動を継続することでインスリン抵抗性を改善します。
問題
薬物治療中の2型糖尿病患者の運動療法で適切なのはどれか。
- 1. 食前に行う。
- 2. 運動前に経口用オリゴ糖を準備する。
- 3. 最大酸素摂取量の40〜60 %の強度で行う。 ✓
- 4. 運動療法による消費カロリーを1日300〜400 kcalとする。
- 5. 冷汗が出たら両下肢を挙上する。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 最大酸素摂取量の40〜60 %の強度で行う。
2型糖尿病の運動療法は、中等度の有酸素運動を継続することでインスリン抵抗性を改善します。強度は最大酸素摂取量の40〜60%(Borg指数11〜13の「楽である〜ややきつい」)が推奨され、週3回以上、1回20〜60分が目安です。
【各選択肢の解説】
1. 食前に行う。
❌ 誤り。経口血糖降下薬やインスリンによる薬物治療中は空腹時の運動で低血糖を起こす危険があります。血糖値が上昇する食後1〜2時間に行うのが原則です。
❌ 誤り。経口血糖降下薬やインスリンによる薬物治療中は空腹時の運動で低血糖を起こす危険があります。血糖値が上昇する食後1〜2時間に行うのが原則です。
2. 運動前に経口用オリゴ糖を準備する。
❌ 誤り。低血糖時に備えて準備するのは吸収の速いブドウ糖(グルコース)です。オリゴ糖や砂糖は分解・吸収に時間がかかり、特にα-グルコシダーゼ阻害薬の服用中は分解が阻害されて効果が得られません。
❌ 誤り。低血糖時に備えて準備するのは吸収の速いブドウ糖(グルコース)です。オリゴ糖や砂糖は分解・吸収に時間がかかり、特にα-グルコシダーゼ阻害薬の服用中は分解が阻害されて効果が得られません。
3. 最大酸素摂取量の40〜60 %の強度で行う。
✅ 正しい。中等度の有酸素運動が推奨強度です。
✅ 正しい。中等度の有酸素運動が推奨強度です。
4. 運動療法による消費カロリーを1日300〜400 kcalとする。
❌ 誤り。運動による消費エネルギーの目安は1日約160〜240 kcal(1回あたり)、おおむね200〜300 kcal程度とされます。300〜400 kcalは過大な設定です。
❌ 誤り。運動による消費エネルギーの目安は1日約160〜240 kcal(1回あたり)、おおむね200〜300 kcal程度とされます。300〜400 kcalは過大な設定です。
5. 冷汗が出たら両下肢を挙上する。
❌ 誤り。冷汗・動悸・手指振戦・空腹感は低血糖の警告症状です。ただちに運動を中止しブドウ糖を摂取します。下肢挙上は起立性低血圧への対応であり、低血糖には無効です。
❌ 誤り。冷汗・動悸・手指振戦・空腹感は低血糖の警告症状です。ただちに運動を中止しブドウ糖を摂取します。下肢挙上は起立性低血圧への対応であり、低血糖には無効です。
【試験対策ポイント】
糖尿病の運動療法は「いつ・どのくらい・いつ止めるか」の3点で問われます。
- 時間帯:食後1〜2時間(薬物治療中の低血糖予防)
- 強度:最大酸素摂取量の40〜60%、Borg 11〜13、脈拍は50歳未満で100〜120/分、50歳以上で100/分以内が目安
- 頻度・時間:週3回以上(できれば毎日)、1回20〜60分。レジスタンス運動を週2〜3回併用
- 低血糖対応:ブドウ糖10〜20 gを摂取。α-GI服用中は必ずブドウ糖
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