PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第24問

生理学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第24問(生理学)の正答は 3 です。Aγ線維(γ運動線維)は筋紡錘の錘内筋線維を支配し、その収縮によって紡錘の感度を調節します(γループ)。

問題
神経線維について正しいのはどれか。
  1. 1. Aα線維は圧覚を伝える。
  2. 2. Aβ線維は皮膚の痛覚を伝える。
  3. 3. Aγ線維は筋紡錘の錘内筋線維を支配する。
  4. 4. Aδ線維は自律神経の節前線維である。
  5. 5. C線維は運動神経線維である。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — Aγ線維は筋紡錘の錘内筋線維を支配する。

Aγ線維(γ運動線維)は筋紡錘の錘内筋線維を支配し、その収縮によって紡錘の感度を調節します(γループ)。伝導速度は15~30m/秒で、錘外筋線維を支配するAα線維(α運動線維)より細く遅い線維です。


【各選択肢の解説】

1. Aα線維は圧覚を伝える。
❌ 誤り。Aα線維は錘外筋線維を支配する運動線維と、筋紡錘(Ia)・腱紡錘(Ib)からの求心性線維です。触圧覚を伝えるのはAβ線維(II群)です。
2. Aβ線維は皮膚の痛覚を伝える。
❌ 誤り。Aβ線維は触覚・圧覚・振動覚を伝えます。皮膚の痛覚を伝えるのはAδ線維(速く鋭い痛み)とC線維(遅く鈍い痛み)です。
3. Aγ線維は筋紡錘の錘内筋線維を支配する。
✅ 正しい。α運動線維とγ運動線維が同時に活動すること(α-γ連関)により、筋が短縮しても紡錘の感度が保たれます。
4. Aδ線維は自律神経の節前線維である。
❌ 誤り。自律神経の節前線維はB線維(細い有髄)です。Aδ線維は速い痛覚と温度覚(冷覚)を伝えます。
5. C線維は運動神経線維である。
❌ 誤り。C線維は無髄で最も伝導が遅く(0.5~2m/秒)、遅い痛み・温覚と自律神経の節後線維にあたります。運動線維ではありません。

【試験対策ポイント】

神経線維の分類は2つの体系(Erlanger-Gasser分類と数字分類)を対応させて覚えます。

分類髄鞘・太さ伝導速度機能
Aα(Ia・Ib)太い有髄70~120m/秒α運動線維、筋紡錘・腱紡錘からの求心
Aβ(II)有髄30~70m/秒触覚・圧覚・振動覚
有髄15~30m/秒γ運動線維(錘内筋支配)
Aδ(III)細い有髄5~30m/秒速い痛覚・冷覚
B細い有髄3~15m/秒自律神経の節前線維
C(IV)無髄0.5~2m/秒遅い痛覚・温覚・自律神経の節後線維

太い順にA→B→C、Aの中はα→β→γ→δ」の順で速度が下がると覚えると整理できます。局所麻酔は細い線維(C・Aδ)から効き、圧迫による神経障害は太い線維(Aα・Aβ)から障害されるという順序の違いも頻出です。

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