PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第25問

生理学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第25問(生理学)の正答は 2・5 です。涙腺の分泌は顔面神経の副交感線維(大錐体神経→翼口蓋神経節)が担い、気管支平滑筋の収縮は迷走神経の副交感線維が担います。

問題
副交感神経の作用で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 発汗
  2. 2. 涙液分泌
  3. 3. 立毛筋収縮
  4. 4. 筋血管拡張
  5. 5. 気管支収縮

正答:2・5番

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解説
■ 正答:2・5番

涙腺の分泌は顔面神経の副交感線維(大錐体神経→翼口蓋神経節)が担い、気管支平滑筋の収縮は迷走神経の副交感線維が担います。いずれも副交感神経の作用です。


【各選択肢の解説】

1. 発汗
❌ 誤り。汗腺(エクリン腺)を支配するのは交感神経です。ただし伝達物質は例外的にアセチルコリンであるため「コリン作動性交感神経」と呼ばれ、この点が引っかけになります。
2. 涙液分泌
✅ 正しい。顔面神経の副交感線維が翼口蓋神経節を経て涙腺を支配し、分泌を促進します(唾液分泌も顔面神経・舌咽神経の副交感が担当)。
3. 立毛筋収縮
❌ 誤り。立毛筋(平滑筋)は交感神経支配で、副交感神経の支配を受けません。皮膚の血管・汗腺・立毛筋は交感神経の単独支配です。
4. 筋血管拡張
❌ 誤り。骨格筋の血管拡張は交感神経性血管拡張線維(コリン作動性)やアドレナリンのβ2作用、局所の代謝産物によります。副交感神経は骨格筋の血管をほとんど支配しません。
5. 気管支収縮
✅ 正しい。迷走神経が気管支平滑筋を収縮させ、気道分泌も増やします。逆に交感神経(β2受容体)は気管支を拡張させるため、喘息治療にβ2刺激薬が用いられます。

【試験対策ポイント】

自律神経の作用は「戦うか休むか」で判断できますが、例外の押さえが得点差になります。

臓器交感神経副交感神経
瞳孔散大縮小
心拍数増加減少
気管支拡張収縮
消化管運動・分泌抑制促進
膀胱排尿筋弛緩(蓄尿)収縮(排尿)
唾液・涙液少量で粘稠多量で漿液性
汗腺・立毛筋・皮膚血管交感神経のみが支配支配なし

副交感神経の起始は脳幹(III・VII・IX・X)と仙髄S2~S4の2か所(頭仙系)で、交感神経はT1~L2(胸腰系)から出ます。「汗をかくのは交感なのにアセチルコリン」「立毛筋・皮膚血管には副交感が来ない」の2点が定番の出題ポイントです。

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