PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第28問

生理学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第28問(生理学)の正答は 3 です。第一次体性感覚野(S1)は頭頂葉の中心後回(Brodmann 3・1・2野)にあります。

問題
正しいのはどれか。
  1. 1. 味覚は体性感覚である。
  2. 2. 脊髄視床路は深部感覚を伝達する。
  3. 3. 第一次体性感覚野は中心後回にある。
  4. 4. 第一次体性感覚野では足よりも手の再現領域が狭い。
  5. 5. 四肢切断後に第一次体性感覚野の体部位局在は変化しない。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 第一次体性感覚野は中心後回にある。

第一次体性感覚野(S1)は頭頂葉の中心後回(Brodmann 3・1・2野)にあります。中心溝をはさんで前が中心前回(一次運動野)、後ろが中心後回(一次体性感覚野)という位置関係が基本知識です。


【各選択肢の解説】

1. 味覚は体性感覚である。
❌ 誤り。味覚は視覚・聴覚・嗅覚・平衡覚と並ぶ特殊感覚です。体性感覚は表在感覚(触圧覚・温痛覚)と深部感覚を指します。
2. 脊髄視床路は深部感覚を伝達する。
❌ 誤り。外側脊髄視床路は温痛覚、前脊髄視床路は粗大な触圧覚を伝えます。深部感覚(位置覚・振動覚)は後索‐内側毛帯路です。
3. 第一次体性感覚野は中心後回にある。
✅ 正しい。頭頂葉の中心後回に体部位局在(ホムンクルス)をもって配列しています。
4. 第一次体性感覚野では足よりも手の再現領域が狭い。
❌ 誤り。手指・口唇の再現領域は非常に広いのが特徴で、足の領域より広くなります(感覚のホムンクルスで手と口が巨大に描かれる理由)。
5. 四肢切断後に第一次体性感覚野の体部位局在は変化しない。
❌ 誤り。切断後は隣接領域が入力を失った領域へ拡張する皮質再構成(可塑性)が起こります。幻肢・幻肢痛の成り立ちの一因とされています。

【試験対策ポイント】

伝導路は「交叉する高さ」で覚える。温痛覚(外側脊髄視床路)は脊髄に入ってすぐ同髄節〜数髄節上で交叉、深部感覚(後索路)は延髄の後索核で交叉。だからBrown-Séquard症候群では、障害側に深部感覚障害と運動麻痺、反対側に温痛覚障害が出ます。

体部位局在は内側から下肢→体幹→上肢→手→顔の順(大脳半球内側面に下肢が回り込む)。前大脳動脈領域の梗塞で下肢優位の麻痺・感覚障害が出るのはこのためです。

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