PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第30問

生理学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第30問(生理学)の正答は 2・4 です。胆汁は肝臓で産生され、胆汁酸・ビリルビン・コレステロール・リン脂質などを含む弱アルカリ性の液です。

問題
胆汁について正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. pHは酸性である。
  2. 2. コレステロールを含む。
  3. 3. 胆嚢で産生される。
  4. 4. 脂肪を乳化させる。
  5. 5. 成分の大部分は体外に排出される。

正答:2・4番

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解説
■ 正答:2・4番 — コレステロールを含む/脂肪を乳化させる

胆汁は肝臓で産生され、胆汁酸・ビリルビン・コレステロール・リン脂質などを含む弱アルカリ性の液です。消化酵素は含みませんが、胆汁酸塩が脂肪を乳化してミセルをつくり、膵リパーゼの作用面積を広げます。


【各選択肢の解説】

1. pHは酸性である。
❌ 誤り。胆汁は弱アルカリ性(pH約7.5〜8.5)で、膵液とともに胃から送られた酸性の粥状液を中和します。
2. コレステロールを含む。
✅ 正しい。胆汁はコレステロールの主要な排泄経路でもあります。過飽和になるとコレステロール胆石の原因になります。
3. 胆嚢で産生される。
❌ 誤り。産生は肝細胞で、胆嚢は濃縮・貯蔵する器官です。胆嚢摘出後も胆汁自体は分泌され続けます。
4. 脂肪を乳化させる。
✅ 正しい。胆汁酸塩が脂肪滴を細かくして乳化し、脂肪とともに脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収も助けます。
5. 成分の大部分は体外に排出される。
❌ 誤り。胆汁酸の約95%は回腸末端で再吸収され門脈経由で肝臓に戻ります(腸肝循環)。

【試験対策ポイント】

胆汁=消化酵素を含まない消化液という点が最頻出。「胆汁はどこで作られ、どこに蓄えられるか」の産生・貯蔵の区別も定番です。

臨床とのつながり:閉塞性黄疸では胆汁が腸へ流れず、便が灰白色・脂肪便・脂溶性ビタミンK欠乏による出血傾向が起こります。回腸末端を切除するとビタミンB12吸収障害とともに胆汁酸の再吸収も低下し、脂肪吸収障害・下痢が生じます。

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