PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第31問

解剖学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第31問(解剖学)の正答は 3 です。外尿道括約筋は横紋筋であり、随意的に収縮させることができます。

問題
外尿道括約筋を随意的に収縮させる神経はどれか。
  1. 1. 腸骨下腹神経
  2. 2. 陰部大腿神経
  3. 3. 陰部神経
  4. 4. 下腹神経
  5. 5. 骨盤神経

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 陰部神経

外尿道括約筋は横紋筋であり、随意的に収縮させることができます。これを支配するのは仙髄(S2〜S4)のOnuf核から出る体性運動神経=陰部神経です。骨盤底筋トレーニング(尿失禁への理学療法)で意識的に締められるのはこの筋です。


【各選択肢の解説】

1. 腸骨下腹神経
❌ 誤り。L1由来で、下腹部・殿部の皮膚感覚と腹壁筋の一部を支配します。排尿には関与しません。
2. 陰部大腿神経
❌ 誤り。L1〜L2由来で、鼠径部・大腿前面の皮膚感覚と挙睾筋を支配します。
3. 陰部神経
✅ 正しい。S2〜S4の体性神経で、外尿道括約筋・外肛門括約筋・骨盤底筋を随意支配します。
4. 下腹神経
❌ 誤り。Th11〜L2の交感神経で、排尿筋を弛緩させ内尿道括約筋を収縮させる=蓄尿に働きます。
5. 骨盤神経
❌ 誤り。S2〜S4の副交感神経で、排尿筋(膀胱平滑筋)を収縮させる=排尿に働きます。

【試験対策ポイント】

排尿の神経支配は3本セットで丸ごと覚えます。

神経性質高位作用
下腹神経交感神経Th11〜L2排尿筋弛緩・内尿道括約筋収縮=蓄尿
骨盤神経副交感神経S2〜S4排尿筋収縮・内尿道括約筋弛緩=排尿
陰部神経体性神経S2〜S4外尿道括約筋の随意収縮=我慢する

脊髄損傷との関連:仙髄より上位の損傷では反射性(自動性)膀胱、仙髄・馬尾(円錐部)の損傷では弛緩性膀胱となり、溢流性尿失禁を生じます。損傷高位から膀胱直腸障害の型を答えさせる問題が頻出です。

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