第44回 理学療法士国家試験 午後 第41問
運動学第44回午後
第44回 理学療法士国家試験 午後 第41問(運動学)の正答は 2 です。図は後方から見た片脚立ちの姿勢です。
問題
左片足立ちを指示したとき図の様な姿勢を示した。筋力低下が考えられるのはどれか。
- 1. 腸腰筋
- 2. 中殿筋 ✓
- 3. 大内転筋
- 4. 大腿直筋
- 5. 大腿二頭筋
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 中殿筋
図は後方から見た片脚立ちの姿勢です。床に足底をつけている支持脚に対し、挙上している側(遊脚側)の骨盤が下に落ち込み、左右の殿溝の高さが不ぞろいになっています。これはTrendelenburg徴候陽性の所見で、体重を支えている側の中殿筋(股関節外転筋)の筋力低下を示します。
【各選択肢の解説】
1. 腸腰筋
❌ 誤り。股関節屈筋であり、矢状面の運動を担います。前額面での骨盤の水平保持には直接関与せず、この姿勢の説明になりません。
❌ 誤り。股関節屈筋であり、矢状面の運動を担います。前額面での骨盤の水平保持には直接関与せず、この姿勢の説明になりません。
2. 中殿筋
✅ 正しい。片脚立ちでは支持脚の中殿筋が骨盤を引き上げて水平に保ちます。この筋が弱いと骨盤を支えきれず遊脚側が下制します。
✅ 正しい。片脚立ちでは支持脚の中殿筋が骨盤を引き上げて水平に保ちます。この筋が弱いと骨盤を支えきれず遊脚側が下制します。
3. 大内転筋
❌ 誤り。股関節内転筋であり、中殿筋の拮抗筋です。弱化しても遊脚側骨盤の下制は起こりません。
❌ 誤り。股関節内転筋であり、中殿筋の拮抗筋です。弱化しても遊脚側骨盤の下制は起こりません。
4. 大腿直筋
❌ 誤り。膝関節伸展・股関節屈曲に働く筋で、前額面の骨盤傾斜には関与しません。弱化すると膝折れなど矢状面の問題として現れます。
❌ 誤り。膝関節伸展・股関節屈曲に働く筋で、前額面の骨盤傾斜には関与しません。弱化すると膝折れなど矢状面の問題として現れます。
5. 大腿二頭筋
❌ 誤り。膝関節屈曲・股関節伸展に働くハムストリングスの一つで、この図の姿勢の直接の原因にはなりません。
❌ 誤り。膝関節屈曲・股関節伸展に働くハムストリングスの一つで、この図の姿勢の直接の原因にはなりません。
【試験対策ポイント】
片脚立ちで前額面の異常が出たら、まず股関節外転筋を疑います。
| 徴候 | 見た目 | 意味 |
|---|---|---|
| Trendelenburg徴候 | 遊脚側の骨盤が下がる | 支持脚側の中殿筋弱化(代償なし) |
| Duchenne徴候 | 体幹が支持脚側へ傾く | 同じ中殿筋弱化を体幹の傾きで代償 |
中殿筋=上殿神経(L4〜S1)支配。変形性股関節症・発育性股関節形成不全・人工股関節術後・上殿神経麻痺で陽性になります。歩行では左右へ体幹が振れる中殿筋歩行(動揺性歩行・Trendelenburg歩行)として現れ、杖は患側と反対の手で持たせて股関節への合力を減らすのが定石です。
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