PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第46問

運動学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第46問(運動学)の正答は 2 です。「誤っているのはどれか」を問う問題です。

問題
腕立て伏せの開始肢位保持に必須な筋群で誤っているのはどれか。
  1. 1. 頭・頸椎部伸筋群
  2. 2. 胸・腰椎部伸筋群
  3. 3. 股関節屈筋群
  4. 4. 膝関節伸筋群
  5. 5. 足関節底屈筋群

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 胸・腰椎部伸筋群

「誤っているのはどれか」を問う問題です。腕立て伏せの開始肢位(肘を伸ばし、頭部から足部まで一直線に保つ腹臥位での支持)では、重力によって体幹は下に垂れる=脊柱が伸展(反る)方向に押されます。これに抗して姿勢を保つのは腹筋群(体幹屈筋群)であり、胸・腰椎部の伸筋群は必須ではありません。


【各選択肢の解説】

1. 頭・頸椎部伸筋群
✅ 必須である。頭部が重力で垂れ下がらないよう、頸部伸筋群が持続的に働いて頭頸部を保持します。
2. 胸・腰椎部伸筋群
❌ 必須ではない(これが正答)。この肢位では腹部が落ちて腰椎が過伸展しやすいため、抗重力的に働くのは脊柱起立筋ではなく腹筋群です。
3. 股関節屈筋群
✅ 必須である。股関節が伸展して骨盤が前傾し腰が反るのを防ぐため、腸腰筋などの股関節屈筋群が働いて体幹と下肢を一直線に保ちます。
4. 膝関節伸筋群
✅ 必須である。膝が屈曲して落ちないよう大腿四頭筋が伸展位を保持します。
5. 足関節底屈筋群
✅ 必須である。つま先(中足骨頭部)で床を支えるため、下腿三頭筋が底屈位を保つ必要があります。

【試験対策ポイント】

この種の問題は「重力がどちら向きに関節を動かそうとするか」→「それに逆らう筋が必要な筋」という順で考えます。腹臥位での支持では、①頭は垂れる→頸部伸筋、②腰は反る→腹筋、③股は伸びる→股関節屈筋、④膝は曲がる→膝伸筋、⑤足は背屈する→底屈筋、と1関節ずつ確認すれば確実に解けます。

関連知識:腕立て伏せは上肢の閉鎖運動連鎖(CKC)運動で、大胸筋・上腕三頭筋・前鋸筋が主動作筋です。前鋸筋麻痺(長胸神経麻痺)があると壁押し動作で翼状肩甲が明瞭になり、これも頻出の評価法です。

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