PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第70問

内科学・臨床医学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第70問(内科学・臨床医学)の正答は 2 です。②のI誘導記録では、各QRS波の前に一定のPR間隔でP波が先行し、P波・QRS波の形も正常です。

問題
心電図(別冊No. 2 ①〜⑤)を別に示す。正しいのはどれか。
第44回午後第70問 図
  1. 1. ①正常洞調律
  2. 2. ②洞性徐脈
  3. 3. ③発作性上室性頻拍
  4. 4. ④心室性期外収縮
  5. 5. ⑤心房細動

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — ②洞性徐脈

②のI誘導記録では、各QRS波の前に一定のPR間隔でP波が先行し、P波・QRS波の形も正常です。しかしRR間隔が著しく延長しており、心拍数は60/分を大きく下回ります。洞調律でありながら心拍数60/分未満=洞性徐脈にあたります。


【各選択肢の解説】

1. ①正常洞調律
❌ 誤り。①はV1〜V3の胸部誘導記録で、深く幅の広いQS型のQRS波とST部分の変化を認めます。正常波形ではなく、前壁中隔の心筋梗塞を疑う所見です。
2. ②洞性徐脈
✅ 正しい。P波が規則正しく先行する洞調律で、RR間隔が長く心拍数が60/分未満です。
3. ③発作性上室性頻拍
❌ 誤り。③は基本調律の途中に、先行P波を伴わない幅広く変形したQRS波が1拍だけ出現しており、心室性期外収縮の波形です。頻拍の連続はみられません。
4. ④心室性期外収縮
❌ 誤り。④はI・II・III誘導すべてでP波を伴う正常幅のQRS波が規則的かつ高頻度に並んでおり、洞性頻脈の所見です。幅広い異所性収縮はありません。
5. ⑤心房細動
❌ 誤り。⑤は数拍の後に、基線がまったく判別できない大小不同で不規則な波形が連続しています。QRSと識別できる波がなく、心室細動の波形です。心房細動ならQRS波自体は正常幅で、RR間隔が絶対的不整になります。

【試験対策ポイント】

心電図の読み分けは①P波があるか②QRS幅は広いか(0.12秒以上か)③RR間隔は規則的かの3点を順に確認します。洞性徐脈=P波あり・60/分未満、洞性頻脈=P波あり・100/分以上、心房細動=P波消失・f波・RR絶対不整、心室性期外収縮=先行P波なし・幅広いQRS・代償性休止期、心室細動=QRSが同定できない不規則な波形で直ちに除細動と心肺蘇生が必要です。運動療法中に心室性期外収縮の多発(連発・多源性・R on T)をみたら中止基準に該当します。

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