PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第93問

内科学・臨床医学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第93問(内科学・臨床医学)の正答は 4 です。低血糖では、まず血糖を上げようとして交感神経(アドレナリン)が働き、発汗・動悸・頻脈・手指振戦・顔面蒼白・空腹感といった自律神経症状が出現し、さらに血糖が下がると脳のエネルギー不足による中枢神経症状(生あくび・集中力低下・計算能力低下・異常行動・けいれん・意識消失)へ進みます。

問題
低血糖症状でないのはどれか。
  1. 1. 頻脈
  2. 2. 生あくび
  3. 3. 意識消失
  4. 4. 激しい口渇
  5. 5. 計算能力の低下

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 激しい口渇

低血糖では、まず血糖を上げようとして交感神経(アドレナリン)が働き、発汗・動悸・頻脈・手指振戦・顔面蒼白・空腹感といった自律神経症状が出現し、さらに血糖が下がると脳のエネルギー不足による中枢神経症状(生あくび・集中力低下・計算能力低下・異常行動・けいれん・意識消失)へ進みます。激しい口渇(口渇・多飲・多尿)は高浸透圧利尿による高血糖の症状であり、低血糖では通常みられません。


【各選択肢の解説】

1. 頻脈
✅ 正しい。血糖低下に反応したアドレナリン分泌による交感神経症状で、動悸・頻脈・発汗・振戦とともに低血糖の初期(おおむね血糖70mg/dL前後から)に出現します。
2. 生あくび
✅ 正しい。中枢神経のブドウ糖不足を反映する神経低血糖症状で、あくび・傾眠・脱力・眠気などが出ます。糖尿病患者の運動療法中に生あくびが出たら低血糖を疑う、という実地問題は頻出です。
3. 意識消失
✅ 正しい。血糖が概ね50mg/dL以下、さらに30mg/dL程度まで低下すると意識障害・けいれん・昏睡に至ります。放置すれば不可逆的な脳障害を生じるため緊急対応が必要です。
4. 激しい口渇
❌ 誤り。口渇・多飲・多尿は高血糖による浸透圧利尿と脱水の症状で、糖尿病の悪化や高浸透圧高血糖状態・ケトアシドーシスで目立ちます。低血糖の症状ではありません。
5. 計算能力の低下
✅ 正しい。集中力低下・計算力低下・言動の異常などの高次機能低下は中枢神経症状の一つで、低血糖では「酔ったような」状態に見えることがあります。

【試験対策ポイント】

低血糖症状は2段階で覚えます。

段階血糖の目安症状
自律神経症状(交感神経)約70mg/dL以下発汗・動悸・頻脈・振戦・顔面蒼白・空腹感・不安
中枢神経症状約50mg/dL以下生あくび・集中力低下・計算力低下・頭痛・傾眠・けいれん・昏睡
  • 理学療法中に低血糖を疑ったら運動を中止し、ブドウ糖(または砂糖)を経口摂取させる。意識がなければ経口摂取させない
  • 予防=空腹時や食前・インスリン作用ピーク時の運動を避ける、運動前に補食する
  • β遮断薬内服中や自律神経障害合併例では動悸・振戦がマスクされ、無自覚性低血糖となるので注意
  • 口渇・多飲・多尿・体重減少は高血糖側のキーワード、と対で押さえる
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