第44回 理学療法士国家試験 午後 第92問
臨床心理学第44回午後
第44回 理学療法士国家試験 午後 第92問(臨床心理学)の正答は 5 です。遅発性ジストニアは抗精神病薬の長期投与後に出現する錐体外路症状で、薬を減量・中止しても改善しにくく遷延・不可逆化しやすいのが最大の特徴です。
問題
抗精神病薬の副作用で治療しても遷延する可能性が高いのはどれか。
- 1. 突進歩行
- 2. アカシジア
- 3. 悪性症候群
- 4. 全身倦怠感
- 5. 遅発性ジストニア ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 遅発性ジストニア
遅発性ジストニアは抗精神病薬の長期投与後に出現する錐体外路症状で、薬を減量・中止しても改善しにくく遷延・不可逆化しやすいのが最大の特徴です。
【各選択肢の解説】
1. 突進歩行
❌ 誤り。薬剤性パーキンソニズムの症状で、原因薬の減量・変更や抗パーキンソン病薬の併用により改善が期待できます。
❌ 誤り。薬剤性パーキンソニズムの症状で、原因薬の減量・変更や抗パーキンソン病薬の併用により改善が期待できます。
2. アカシジア
❌ 誤り。「座っていられない」「足がむずむずする」静座不能で、投与初期から数週で出現します。減量・中止やβ遮断薬・抗コリン薬で軽快する可逆性の副作用です。
❌ 誤り。「座っていられない」「足がむずむずする」静座不能で、投与初期から数週で出現します。減量・中止やβ遮断薬・抗コリン薬で軽快する可逆性の副作用です。
3. 悪性症候群
❌ 誤り。高熱・筋強剛・意識障害・CK上昇をきたす重篤な副作用ですが、原因薬中止と全身管理・ダントロレン投与により回復します。急性で致死的である点と、遷延するかどうかは別問題です。
❌ 誤り。高熱・筋強剛・意識障害・CK上昇をきたす重篤な副作用ですが、原因薬中止と全身管理・ダントロレン投与により回復します。急性で致死的である点と、遷延するかどうかは別問題です。
4. 全身倦怠感
❌ 誤り。鎮静作用による一過性の症状で、用量調整や薬剤変更で改善します。
❌ 誤り。鎮静作用による一過性の症状で、用量調整や薬剤変更で改善します。
5. 遅発性ジストニア
✅ 正しい。数か月〜数年の服用後に、頸部の捻転(斜頸)・体幹のねじれ・眼瞼痙攣などが持続的に出現します。ドパミン受容体の過感受性が機序と考えられ、治療抵抗性で難治です。
✅ 正しい。数か月〜数年の服用後に、頸部の捻転(斜頸)・体幹のねじれ・眼瞼痙攣などが持続的に出現します。ドパミン受容体の過感受性が機序と考えられ、治療抵抗性で難治です。
【試験対策ポイント】
抗精神病薬の錐体外路症状は出現時期で整理すると解けます。
| 副作用 | 出現時期 | 可逆性 |
|---|---|---|
| 急性ジストニア | 数時間〜数日 | 可逆(抗コリン薬が有効) |
| アカシジア | 数日〜数週 | 可逆 |
| パーキンソニズム | 数週〜数か月 | 可逆 |
| 遅発性ジスキネジア・ジストニア | 数か月〜数年 | 難治・遷延 |
「遅発性」と付く副作用は不可逆になりやすい、と覚えておけば十分です。理学療法・作業療法場面では、アカシジアを「落ち着きのなさ」、パーキンソニズムを「意欲低下」と誤解しないこと、悪性症候群を疑う発熱・筋強剛があれば直ちに中止して報告することが実務上のポイントです。
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