PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午前 第87問

整形外科学第45回午前

第45回 理学療法士国家試験 午前 第87問(整形外科学)の正答は 4 です。腰椎分離症は椎弓の関節突起間部に生じる疲労骨折です。

問題
慢性的な使い過ぎで起こるスポーツ障害はどれか。
  1. 1. 頸椎捻挫
  2. 2. 肩鎖関節脱臼
  3. 3. 上前腸骨棘剥離骨折
  4. 4. 腰椎分離症
  5. 5. アキレス腱断裂

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 「腰椎分離症」

腰椎分離症は椎弓の関節突起間部に生じる疲労骨折です。成長期のスポーツ選手が腰椎の伸展・回旋を繰り返すことで発生し、典型的な使い過ぎ(オーバーユース)による障害です。他の選択肢はいずれも1回の外力で起こる急性の「外傷」です。


【各選択肢の解説】

1. 頸椎捻挫
❌ 誤り。追突や衝突など一度の外力で生じる急性外傷です。
2. 肩鎖関節脱臼
❌ 誤り。転倒して肩を直接打つなどの直達外力による急性外傷です。
3. 上前腸骨棘剥離骨折
❌ 誤り。スプリントのスタート時などに縫工筋・大腿筋膜張筋が急激に収縮して起こる急性の裂離骨折です。
4. 腰椎分離症
✅ 正しい。第5腰椎に最も多い関節突起間部の疲労骨折で、伸展動作の反復が原因です。進行すると腰椎すべり症(分離すべり症)に移行します。
5. アキレス腱断裂
❌ 誤り。踏み込みやジャンプの際に「バチンという音とともに」急激に断裂する急性外傷です(背景に腱の変性はあるが発症は急性)。

【試験対策ポイント】

スポーツによる傷害は「外傷(1回の大きな外力)」と「障害(繰り返しの小さな力=使い過ぎ)」に大別されます。障害(オーバーユース)の代表例は、腰椎分離症、野球肘(内側上顆炎・離断性骨軟骨炎)、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)、Osgood-Schlatter病、シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)、疲労骨折(中足骨・脛骨)、腸脛靱帯炎(ランナー膝)、野球肩。外傷の代表例は、前十字靱帯損傷、半月板損傷、足関節内反捻挫、肉離れ、脱臼、アキレス腱断裂。「成長期」「反復」「徐々に痛くなる」=障害、「〜した瞬間に」「音がした」=外傷というキーワードで見分けられます。腰椎分離症は10歳代でSLRは陰性、腰椎伸展で疼痛が誘発される(Kemp徴候)点も押さえておきましょう。

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