第45回 理学療法士国家試験 午後 第74問
生理学第45回午後
第45回 理学療法士国家試験 午後 第74問(生理学)の正答は 5 です。小脳は運動の誤差情報をもとに指令を修正し続けることで、意識にのぼらない形で運動学習(手続き記憶)を成立させます。
問題
正しいのはどれか。
- 1. 一次運動野は筋緊張の調節に関与する。
- 2. 運動前野は記憶に基づいた連続運動に関与する。
- 3. 補足運動野は視覚情報を運動に変換する。
- 4. 大脳基底核は運動時の感覚情報を中継する。
- 5. 小脳は無意識的な運動スキルの習得に関与している。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 小脳は無意識的な運動スキルの習得に関与している。
小脳は運動の誤差情報をもとに指令を修正し続けることで、意識にのぼらない形で運動学習(手続き記憶)を成立させます。自転車の乗り方や楽器演奏など、繰り返しによって身につく運動スキルの獲得に不可欠です。
【各選択肢の解説】
1. 一次運動野は筋緊張の調節に関与する。
❌ 誤り。一次運動野(4野)は錐体路を介して随意運動の実行指令を出す部位です。筋緊張の調節は主に脳幹網様体・前庭核・大脳基底核など錐体外路系が担います。
❌ 誤り。一次運動野(4野)は錐体路を介して随意運動の実行指令を出す部位です。筋緊張の調節は主に脳幹網様体・前庭核・大脳基底核など錐体外路系が担います。
2. 運動前野は記憶に基づいた連続運動に関与する。
❌ 誤り。運動前野は視覚など外的な感覚手がかりに基づく運動の準備・選択に関与します。記憶に基づく内発的な連続運動は補足運動野の役割です。
❌ 誤り。運動前野は視覚など外的な感覚手がかりに基づく運動の準備・選択に関与します。記憶に基づく内発的な連続運動は補足運動野の役割です。
3. 補足運動野は視覚情報を運動に変換する。
❌ 誤り。視覚情報を運動へ変換するのは頭頂連合野から運動前野へ至る経路です。補足運動野は記憶に基づく運動系列のプログラミングや両手協調運動に関与します。
❌ 誤り。視覚情報を運動へ変換するのは頭頂連合野から運動前野へ至る経路です。補足運動野は記憶に基づく運動系列のプログラミングや両手協調運動に関与します。
4. 大脳基底核は運動時の感覚情報を中継する。
❌ 誤り。感覚情報の中継核は視床です。大脳基底核は運動の開始・停止や不要な運動の抑制、運動量・速度の調節を担い、障害されるとパーキンソン病や不随意運動が生じます。
❌ 誤り。感覚情報の中継核は視床です。大脳基底核は運動の開始・停止や不要な運動の抑制、運動量・速度の調節を担い、障害されるとパーキンソン病や不随意運動が生じます。
5. 小脳は無意識的な運動スキルの習得に関与している。
✅ 正しい。運動学習の中枢であり、障害されると協調運動障害(測定障害・反復拮抗運動不能・企図振戦・運動分解)が現れます。
✅ 正しい。運動学習の中枢であり、障害されると協調運動障害(測定障害・反復拮抗運動不能・企図振戦・運動分解)が現れます。
【試験対策ポイント】
運動関連領野の役割分担は入れ替えのひっかけが定番です。一次運動野=運動の実行、運動前野=外的手がかり(視覚・聴覚)に基づく運動の準備、補足運動野=内発的・記憶に基づく運動系列と両手協調。この3つを対で覚えます。
小脳は3つの機能区分でも問われます。前庭小脳(片葉小節葉)=平衡・眼球運動、脊髄小脳(虫部・傍虫部)=姿勢制御・歩行、大脳小脳(半球外側)=運動の企画と巧緻運動・運動学習。
小脳障害では、片側病変で同側に症状が出る(大脳と違い症状が交叉しない)点も必出です。
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