第45回 理学療法士国家試験 午後 第75問
病理学概論第45回午後
第45回 理学療法士国家試験 午後 第75問(病理学概論)の正答は 3 です。萎縮とは、いったん正常な大きさに発育した細胞・組織・臓器の容積が後天的に減少することです。
問題
生理的加齢によって脳の容積が縮小しているときの細胞の状態はどれか。
- 1. 壊死
- 2. 化生
- 3. 萎縮 ✓
- 4. 変性
- 5. 異形成
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 萎縮
萎縮とは、いったん正常な大きさに発育した細胞・組織・臓器の容積が後天的に減少することです。加齢による脳容積の縮小(脳萎縮)は病的原因のない生理的萎縮の代表例で、細胞そのものの縮小と細胞数の減少により生じます。
【各選択肢の解説】
1. 壊死
❌ 誤り。壊死(ネクローシス)は血流途絶や外傷など病的な原因による細胞死で、細胞が膨化・破裂して炎症反応を伴います。生理的加齢による容積減少とは異なります。
❌ 誤り。壊死(ネクローシス)は血流途絶や外傷など病的な原因による細胞死で、細胞が膨化・破裂して炎症反応を伴います。生理的加齢による容積減少とは異なります。
2. 化生
❌ 誤り。化生はいったん分化した細胞が別の系統の分化細胞に置き換わる現象です。喫煙による気管支の線毛上皮から扁平上皮への変化(扁平上皮化生)が代表例です。
❌ 誤り。化生はいったん分化した細胞が別の系統の分化細胞に置き換わる現象です。喫煙による気管支の線毛上皮から扁平上皮への変化(扁平上皮化生)が代表例です。
3. 萎縮
✅ 正しい。加齢による脳萎縮のほか、廃用性萎縮(ギプス固定による筋萎縮)、圧迫萎縮、神経原性萎縮、内分泌性萎縮などがあります。
✅ 正しい。加齢による脳萎縮のほか、廃用性萎縮(ギプス固定による筋萎縮)、圧迫萎縮、神経原性萎縮、内分泌性萎縮などがあります。
4. 変性
❌ 誤り。変性は代謝障害により細胞内外に異常物質(脂肪・アミロイド・硝子様物質など)が沈着する状態で、細胞の形態変化を指します。
❌ 誤り。変性は代謝障害により細胞内外に異常物質(脂肪・アミロイド・硝子様物質など)が沈着する状態で、細胞の形態変化を指します。
5. 異形成
❌ 誤り。異形成(dysplasia)は細胞の大きさ・形・配列が不揃いになる状態で、前がん病変として扱われます。子宮頸部異形成が典型です。
❌ 誤り。異形成(dysplasia)は細胞の大きさ・形・配列が不揃いになる状態で、前がん病変として扱われます。子宮頸部異形成が典型です。
【試験対策ポイント】
細胞・組織の適応と傷害の用語は、それぞれの定義を1行で言えるようにしておきます。
肥大=細胞の容積が増す(心肥大・トレーニングによる筋肥大)。過形成=細胞の数が増す。萎縮=いったん発育したものが縮む。低形成・無形成=はじめから発育しない(萎縮との区別が頻出)。化生=別の分化細胞へ置き換わる。変性=異常物質の沈着。壊死=病的細胞死で炎症を伴う。アポトーシス=プログラムされた生理的細胞死で炎症を伴わない。
理学療法で最も重要なのは廃用性萎縮です。完全臥床では筋力が1日あたり1〜3%(1週間で10〜15%)低下するとされ、早期離床・早期運動療法の根拠になっています。
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