PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第36問

神経内科学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第36問(神経内科学)の正答は 2・3 です。自律神経過反射(自律神経障害性反射亢進)は、第6胸髄(T6)より上位の脊髄損傷で起こる緊急事態です。

問題
自律神経過反射で生ずる症状はどれか。2つ選べ。
  1. 1. 頻脈
  2. 2. 頭痛
  3. 3. 顔面紅潮
  4. 4. 血圧低下
  5. 5. 発汗抑制

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2・3番 — 頭痛/顔面紅潮

自律神経過反射(自律神経障害性反射亢進)は、第6胸髄(T6)より上位の脊髄損傷で起こる緊急事態です。膀胱充満・便秘・褥瘡など損傷レベル以下の侵害刺激が引き金となり、損傷部で抑制がかからないまま交感神経が過剰に働いて発作性の高血圧をきたします。その結果、拍動性頭痛と、損傷レベルより上位の代償性血管拡張(顔面紅潮・発汗・鼻閉)が生じます。


【各選択肢の解説】

1. 頻脈
❌ 誤り。急激な血圧上昇を頸動脈洞・大動脈弓の圧受容器が感知し、迷走神経を介して徐脈が起こります。
2. 頭痛
✅ 正しい。発作性の高血圧による拍動性の激しい頭痛が代表的な自覚症状で、しばしば最初の訴えになります。
3. 顔面紅潮
✅ 正しい。損傷レベルより上位では代償性に血管が拡張し、顔面や頸部の紅潮・発汗・鼻閉が現れます。
4. 血圧低下
❌ 誤り。逆で、収縮期血圧が普段より20〜40mmHg以上上昇します。放置すると脳出血・痙攣を起こしうる危険な状態です。
5. 発汗抑制
❌ 誤り。損傷レベルより上位では発汗が亢進します(下位では鳥肌・立毛や蒼白がみられます)。

【試験対策ポイント】

対応の手順は必ず覚えます。①運動・訓練をただちに中止し、患者を座位にする(頭部を挙上して血圧を下げる)血圧測定原因の除去(カテーテル閉塞・尿閉、便塊貯留、締めつける衣服やベルト、褥瘡、陥入爪など)④改善しなければ医師へ連絡。「頸髄・上位胸髄損傷+突然の頭痛+高血圧+徐脈」が揃えば自律神経過反射です。よく対比される起立性低血圧(離床時の血圧低下・頻脈)とは正反対の病態なので、混同しないようにしましょう。

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