PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第40問

運動学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第40問(運動学)の正答は 3 です。「作用でないのはどれか」を問う否定形の問題なので、正答の3番が広背筋の作用に当てはまらないものです。

問題
胸髄完全損傷患者の運動で広背筋の作用でないのはどれか。
  1. 1. プッシュアップを容易にする。
  2. 2. 骨盤をコントロールする。
  3. 3. 呼吸運動を促進する。
  4. 4. 肩甲帯を固定する。
  5. 5. 体幹を固定する。

正答:3番

次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。記録は残りません — 記録・弱点分析つきは無料アプリ
スポンサーリンク(広告)
解説
■ 正答:3番 — 呼吸運動を促進する。

「作用でないのはどれか」を問う否定形の問題なので、正答の3番が広背筋の作用に当てはまらないものです。広背筋は胸背神経(C6〜C8)支配のため胸髄損傷では完全に残存し、上肢を固定した状態で骨盤・体幹を引き上げる強力な筋として働きます。しかし換気そのものを担う筋ではありません。


【各選択肢の解説】

1. プッシュアップを容易にする。
✅ 正しい。上肢で座面を押す際に肩関節を伸展・内転させ、骨盤を引き上げるため、除圧やベッド−車椅子間の移乗の主役になります。
2. 骨盤をコントロールする。
✅ 正しい。腸骨稜・胸腰筋膜に起始をもつため、上肢を固定すれば骨盤を引き上げる(骨盤挙上)ことができ、下肢の振り出しや寝返りに利用されます。
3. 呼吸運動を促進する。
❌ 誤り。広背筋の主作用は肩関節の伸展・内転・内旋と、上肢固定下での体幹・骨盤の引き上げであり、換気量を増やす筋ではありません。胸髄損傷者の呼吸機能を規定するのは横隔膜(C3〜C5)と残存する肋間筋・腹筋群です。
4. 肩甲帯を固定する。
✅ 正しい。上腕骨小結節稜に停止し、体幹との間で肩甲帯を安定させるため、松葉杖歩行やプッシュアップ時の支持性に寄与します。
5. 体幹を固定する。
✅ 正しい。胸腰筋膜を介して体幹を安定させ、腹筋群が麻痺した胸髄損傷者の座位保持を助けます。

【試験対策ポイント】

広背筋は「上肢の起立筋」とも呼ばれ、脊髄損傷者のADLを支える最重要筋です。残存レベルの目安は、C6=手関節伸展(tenodesis把持)、C7=上腕三頭筋(プッシュアップ・移乗自立)、C8=手指屈曲、T1=手内在筋。広背筋がしっかり働けば、胸髄損傷者はプッシュアップによる除圧(褥瘡予防)・移乗・車椅子駆動が自立します。呼吸に関しては、C4以上=人工呼吸器を要することが多い/C5〜C8=横隔膜は保たれるが咳嗽力低下/T6以上=腹筋麻痺で排痰困難という枠組みで押さえます。

📗 PTカコモンの学習教材

この問題でつまずいた範囲は、PT国試ノート「運動学」該当の章でまとめて復習できます。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。赤シート・覚えたチェック・印刷に対応。

▶ この範囲のノートを開く
無料 / 12科目・全84章。運動学・解剖学・生理学は無料で読めます。
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

編集・監修方針を見る →

スポンサーリンク(広告)
\ この1問で終わりにしない /
理学療法士の過去問、ぜんぶ無料で解ける
無料で過去問演習を始める ▶
登録30秒・ずっと無料
関連

▶ 第46回 全問一覧

▶ 運動学 の過去問一覧

スポンサーリンク(広告)