PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第43問

物理療法第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第43問(物理療法)の正答は 4・5 です。TENS(経皮的電気神経刺激)は、電極から末梢神経を刺激して鎮痛を得る物理療法です。

問題
TENSで正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 高頻度刺激(従来型)は内因性オピオイドを利用した治療法である。
  2. 2. 高頻度刺激(従来型)はパルス持続時間の長い電流を用いる。
  3. 3. 低頻度刺激はゲートコントロール理論に基づいた刺激である。
  4. 4. 低頻度刺激では筋収縮を起こさない強度で刺激する。
  5. 5. 変調刺激では1/fゆらぎが用いられる。

正答:4・5番

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解説
■ 正答:4・5番

TENS(経皮的電気神経刺激)は、電極から末梢神経を刺激して鎮痛を得る物理療法です。高頻度刺激(従来型)はゲートコントロール理論低頻度刺激は内因性オピオイド(エンドルフィン)という機序の違いが最大のポイントで、選択肢1〜3はこの機序と刺激条件が入れ替えられています。


【各選択肢の解説】

1. 高頻度刺激(従来型)は内因性オピオイドを利用した治療法である。
❌ 誤り。高頻度(従来型)はAβ線維を興奮させ、脊髄後角で痛覚伝導を抑制するゲートコントロール理論に基づきます。内因性オピオイドを介するのは低頻度刺激です。
2. 高頻度刺激(従来型)はパルス持続時間の長い電流を用いる。
❌ 誤り。高頻度刺激ではパルス持続時間の短い電流(数十〜150μs程度)を用います。パルス幅が長いのは低頻度(鍼様)刺激です。
3. 低頻度刺激はゲートコントロール理論に基づいた刺激である。
❌ 誤り。低頻度(1〜10Hz程度)刺激は下行性疼痛抑制系を介した内因性オピオイドの放出によるもので、効果発現は遅いものの持続は長くなります。
4. 低頻度刺激では筋収縮を起こさない強度で刺激する。
✅ 正しい。TENSはあくまで「神経」を刺激して鎮痛を得る手技であり、筋収縮を目的とする電気刺激(NMES・EMS)とは区別されます。不快感や強い筋収縮を生じない範囲の強度に調整します。
5. 変調刺激では1/fゆらぎが用いられる。
✅ 正しい。同一の刺激を続けると順応(慣れ)が起こり効果が減弱するため、周波数・強度・パルス幅を変動させる変調モードが用いられ、自然界のリズムである1/fゆらぎを利用した機器があります。

【試験対策ポイント】

2つのモードを表で対比して覚えます。

項目高頻度刺激(従来型)低頻度刺激(鍼様)
周波数50〜100Hz程度1〜10Hz程度
パルス持続時間短い長い
鎮痛機序ゲートコントロール理論内因性オピオイド
効果発現と持続速いが短い遅いが長い

電極は疼痛部位・その神経支配領域・トリガーポイントに貼付します。禁忌は心臓ペースメーカー装着者・頸動脈洞上・妊婦の腹部や腰部・皮膚知覚脱失部位です。頻度・パルス幅・機序の3点セットで問われることが多いので、まとめて確認しておきましょう。

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