PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第49問

保健医療福祉第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第49問(保健医療福祉)の正答は 2 です。「誤っているのはどれか」を問う否定形の問題なので、正答の2番が誤った説明です。

問題
用語の説明で誤っているのはどれか。
  1. 1. オッズ比:ある事象の起こりやすさを示す尺度
  2. 2. 第1種の過誤:棄却すべき帰無仮説を棄却しない誤り
  3. 3. メタアナリシス:複数の研究のデータを統合して全体の結論を導き出す方法
  4. 4. バイアス:曝露とアウトカムの関係を誤って評価してしまう研究デザインの不備
  5. 5. 無作為化比較試験:ランダムに割り付けた対象群間で前向きに効果の差を比較する試験

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 第1種の過誤:棄却すべき帰無仮説を棄却しない誤り

「誤っているのはどれか」を問う否定形の問題なので、正答の2番が誤った説明です。「棄却すべき帰無仮説を棄却しない誤り」は第2種の過誤(β過誤)の説明です。第1種の過誤(α過誤)は、本当は差がないのに帰無仮説を棄却して「差がある」と結論してしまう誤り(偽陽性)を指します。


【各選択肢の解説】

1. オッズ比:ある事象の起こりやすさを示す尺度
✅ 正しい。ある事象が起こる確率と起こらない確率の比(オッズ)を、2群間で比較した指標です。症例対照研究で用いられ、1より大きければ曝露と発生に正の関連があると解釈します。
2. 第1種の過誤:棄却すべき帰無仮説を棄却しない誤り
❌ 誤り。これは第2種の過誤の説明です。第1種の過誤は「棄却すべきでない帰無仮説を棄却してしまう誤り」で、その許容水準が有意水準(通常5%)です。
3. メタアナリシス:複数の研究のデータを統合して全体の結論を導き出す方法
✅ 正しい。系統的レビューで集めた複数の研究結果を統計学的に統合する手法で、エビデンスレベルは最上位に位置づけられます。
4. バイアス:曝露とアウトカムの関係を誤って評価してしまう研究デザインの不備
✅ 正しい。選択バイアス・情報(測定)バイアスなどがあり、交絡とともに研究の内的妥当性を脅かします。
5. 無作為化比較試験:ランダムに割り付けた対象群間で前向きに効果の差を比較する試験
✅ 正しい。無作為割り付けにより既知・未知の交絡因子を両群に均等化できる、介入研究の標準的手法(RCT)です。

【試験対策ポイント】

第1種の過誤(α・偽陽性)=「あわてんぼうの誤り」=ないものをあると言う第2種の過誤(β・偽陰性)=「ぼんやりの誤り」=あるものをないと言う、と語呂で覚えると混同しません。1−β=検出力(power)で、サンプルサイズを増やすほど高まります。エビデンスレベルは上位からシステマティックレビュー・メタアナリシス>RCT>コホート研究>症例対照研究>横断研究>症例報告>専門家の意見の順。コホート研究では相対危険度(リスク比)、症例対照研究ではオッズ比を用いるという対応関係も頻出です。

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