PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第80問

臨床心理学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第80問(臨床心理学)の正答は 3 です。抑圧(repression)は、不安や苦痛を伴う欲求・記憶・感情を無意識の領域に押し込め、意識に上らないようにする防衛機制です。

問題
不安を伴う事柄を思い出さないようになることはどれか。
  1. 1. 昇華
  2. 2. 投射
  3. 3. 抑圧
  4. 4. 合理化
  5. 5. 知性化

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 抑圧

抑圧(repression)は、不安や苦痛を伴う欲求・記憶・感情を無意識の領域に押し込め、意識に上らないようにする防衛機制です。フロイトが最も基本的な防衛機制と位置づけたもので、「思い出さないようになる」という設問の表現がそのまま抑圧の定義にあたります。


【各選択肢の解説】

1. 昇華
❌ 誤り。社会的に受け入れられない攻撃性や性的欲求を、スポーツ・芸術・仕事など社会的に価値のある活動に置き換えることです。最も成熟した防衛機制とされます。
2. 投射(投影)
❌ 誤り。自分の中の受け入れがたい感情を他者のものとみなすことです(自分が相手を嫌っているのに「あの人が私を嫌っている」と感じる)。
3. 抑圧
✅ 正しい。不快な体験や欲求を意識から締め出して忘れた状態にします。無意識的に働く点で、意識的に考えないようにする「抑制」とは区別されます。
4. 合理化
❌ 誤り。満たされなかった欲求にもっともらしい理由づけをして自尊心を守ることです(手が届かないブドウを「あれは酸っぱい」と考えるイソップ寓話が典型)。
5. 知性化
❌ 誤り。感情を切り離し、知識や理屈で処理することです(自分の病気について医学的知識を集めて語ることで、不安を直接感じないようにする)。

【試験対策ポイント】

主要な防衛機制は定義文で問われます。短い説明で区別できるようにしておきましょう。

防衛機制内容
抑圧苦痛な感情・記憶を無意識に押し込め思い出さない
退行より幼い発達段階の行動に戻る(入院中の子どもの赤ちゃん返り)
反動形成本心と正反対の態度をとる(憎い相手に過度に丁寧)
置き換え対象を別のものに移す(上司への怒りを家族にぶつける)
投射自分の感情を他者のものとみなす
合理化都合のよい理由づけをする
知性化理屈・知識で感情を回避する
昇華欲求を社会的に価値ある活動に向ける
否認不都合な現実を認めない

リハビリテーション場面では、障害受容の過程(ショック期→否認期→混乱期→解決への努力期→受容期)と絡めて出題されます。否認期の患者に事実を突きつけるのではなく、まず受け止める対応が原則です。

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