PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第37問

人間発達学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第37問(人間発達学)の正答は 3・5 です。重度の痙直型四肢麻痺児では、抗重力活動ができず非対称な姿勢が固定化するため脊柱側弯が高頻度に生じます。

問題
重度の痙直型四肢麻痺児に起こりやすいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 前腕回外拘縮
  2. 2. 中手指節間関節伸展拘縮
  3. 3. 脊柱側弯変形
  4. 4. 股関節外転拘縮
  5. 5. 膝関節屈曲拘縮

正答:3・5番

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解説
■ 正答:3・5番 — 脊柱側弯変形/膝関節屈曲拘縮

重度の痙直型四肢麻痺児では、抗重力活動ができず非対称な姿勢が固定化するため脊柱側弯が高頻度に生じます。下肢は股関節屈曲・内転・内旋、膝屈曲、足部尖足内反という痙性優位の肢位で拘縮が進みます。


【各選択肢の解説】

1. 前腕回外拘縮
❌ 起こりにくい。上肢は肩内転・内旋、肘屈曲、前腕回内、手関節掌屈のパターンをとるため、生じるのは回内拘縮です。
2. 中手指節間関節伸展拘縮
❌ 起こりにくい。手指は握り込んだ屈曲位(母指内転を伴うthumb-in-palm)となるため、MP関節は屈曲拘縮になります。
3. 脊柱側弯変形
✅ 起こりやすい。体幹の非対称な筋緊張と長時間の一側臥位・座位保持により、C字型やS字型の側弯が進行します。呼吸機能低下や座位保持困難、股関節脱臼(風に吹かれた股関節変形)を招くため、シーティングによる予防が重要です。
4. 股関節外転拘縮
❌ 起こりにくい。股関節内転筋の痙性が強く、両下肢が交差するはさみ肢位(内転拘縮)となります。内転拘縮は股関節脱臼の主因でもあります。
5. 膝関節屈曲拘縮
✅ 起こりやすい。ハムストリングスの痙性亢進と長時間の座位・屈曲位保持により屈曲拘縮が進み、立位・起立が困難になります。

【試験対策ポイント】

痙直型脳性麻痺の典型的な変形パターンをまとめて覚えます。上肢=肩内転内旋・肘屈曲・前腕回内・手関節掌屈・手指屈曲/下肢=股屈曲内転内旋・膝屈曲・尖足内反/体幹=側弯。重度例で特に注意すべき二次障害は股関節脱臼・脊柱側弯・呼吸障害・胃食道逆流で、いずれも姿勢管理(ポジショニング・シーティング)が予防の柱になります。なおアテトーゼ型では逆に不随意運動が主体で、頸椎症性脊髄症が問題になる点も対比して押さえましょう。

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