第46回 理学療法士国家試験 午後 第45問
義肢装具学第46回午後
第46回 理学療法士国家試験 午後 第45問(義肢装具学)の正答は 3 です。靴べら型(シューホーン型)プラスチックAFOでは、足関節部の切り込み(トリミング)を浅くする=側方に残る材料が多くなるため撓みにくくなり、足関節の固定性・制動力が高まります。
問題
靴べら型プラスチック短下肢装具について正しいのはどれか。
- 1. 熱硬化性の素材で形成する。
- 2. 装具の上縁は腓骨頭上縁の高さに合わせる。
- 3. 固定性を良くするためには装具の足関節部のトリミングを浅くする。 ✓
- 4. 装具の踵部をくりぬくと靴が履きにくくなる。
- 5. 槌指がある場合は装具の前足部をMP関節部まで切除する。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 固定性を良くするためには装具の足関節部のトリミングを浅くする。
靴べら型(シューホーン型)プラスチックAFOでは、足関節部の切り込み(トリミング)を浅くする=側方に残る材料が多くなるため撓みにくくなり、足関節の固定性・制動力が高まります。逆に深くトリミングすれば柔軟性が増します。
【各選択肢の解説】
1. 熱硬化性の素材で形成する。
❌ 誤り。ポリプロピレンなどの熱可塑性プラスチックを用います。加熱して陽性モデルに成形し、冷却して固める素材です。
❌ 誤り。ポリプロピレンなどの熱可塑性プラスチックを用います。加熱して陽性モデルに成形し、冷却して固める素材です。
2. 装具の上縁は腓骨頭上縁の高さに合わせる。
❌ 誤り。腓骨頭の高さでは総腓骨神経を圧迫して麻痺を招きます。上縁は腓骨頭より数横指下(下腿近位1/4程度下)に設定します。
❌ 誤り。腓骨頭の高さでは総腓骨神経を圧迫して麻痺を招きます。上縁は腓骨頭より数横指下(下腿近位1/4程度下)に設定します。
3. 固定性を良くするためには装具の足関節部のトリミングを浅くする。
✅ 正しい。トリミングを浅くすると足関節部の断面が広く残り剛性が上がるため、底背屈の制動が強くなります。
✅ 正しい。トリミングを浅くすると足関節部の断面が広く残り剛性が上がるため、底背屈の制動が強くなります。
4. 装具の踵部をくりぬくと靴が履きにくくなる。
❌ 誤り。踵部(ヒール部)をくりぬくと厚みが減り、靴は履きやすくなります。踵部の皮膚の圧迫や発汗対策にもなります。
❌ 誤り。踵部(ヒール部)をくりぬくと厚みが減り、靴は履きやすくなります。踵部の皮膚の圧迫や発汗対策にもなります。
5. 槌指がある場合は装具の前足部をMP関節部まで切除する。
❌ 誤り。MP関節部まで切除すると足趾が装具から外へ出て屈曲変形が助長され、趾先の圧迫痛や胼胝の原因になります。足趾は足底板を趾先まで延ばして伸展位に支持するのが原則です。
❌ 誤り。MP関節部まで切除すると足趾が装具から外へ出て屈曲変形が助長され、趾先の圧迫痛や胼胝の原因になります。足趾は足底板を趾先まで延ばして伸展位に支持するのが原則です。
【試験対策ポイント】
プラスチックAFOの設計原則を整理します。素材=熱可塑性(ポリプロピレン)/上縁=腓骨頭より下(総腓骨神経麻痺の予防)/トリミング=浅い=硬い・固定性大、深い=柔らかい・可撓性大/足底部=MP関節を越えて趾先まであると底屈・足趾屈曲を抑制、MP関節手前までだと踏み返しが出やすい。適応は主に下垂足・痙性の軽い内反尖足で、重度の痙性や体重の重い例、下腿浮腫の変動が大きい例では金属支柱付きAFOを選択します。腓骨頭部・内果外果・舟状骨など骨突出部の除圧も必ず確認します。
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