PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第70問

生理学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第70問(生理学)の正答は 3 です。歯状核は小脳核(室頂核・球状核・栓状核・歯状核)のうち最大で、小脳半球外側部(大脳小脳)からの出力を受けます。

問題
随意運動の制御に関与する部位はどれか。
  1. 1. 松果体
  2. 2. 扁桃体
  3. 3. 歯状核
  4. 4. 青斑核
  5. 5. 海馬

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 歯状核

歯状核は小脳核(室頂核・球状核・栓状核・歯状核)のうち最大で、小脳半球外側部(大脳小脳)からの出力を受けます。上小脳脚を通って対側の視床VL核を経由し大脳運動野へ投射することで、随意運動の企画・タイミング・協調に関与します。


【各選択肢の解説】

1. 松果体
❌ 誤り。間脳背側にある内分泌器官で、メラトニンを分泌して概日リズムを調節します。運動制御には関与しません。
2. 扁桃体
❌ 誤り。側頭葉内側にある大脳辺縁系の核で、恐怖・不安などの情動と情動記憶を担います。
3. 歯状核
✅ 正しい。小脳から大脳皮質運動野へ至る出力の中継核で、随意運動の制御に関わります。
4. 青斑核
❌ 誤り。橋にあるノルアドレナリン作動性ニューロン群で、覚醒・注意・ストレス反応に関与します。
5. 海馬
❌ 誤り。側頭葉内側にあり、エピソード記憶の形成(近時記憶)を担います。障害されると前向性健忘が生じます。

【試験対策ポイント】

  • 小脳の機能区分:前庭小脳(片葉小節葉)=平衡・眼球運動/脊髄小脳(虫部・傍虫部)=姿勢・歩行/大脳小脳(半球外側部)=随意運動の計画・巧緻性。歯状核は大脳小脳の出力核です。
  • 小脳性運動失調の所見:測定異常(dysmetria)・企図振戦・変換運動障害(アジアドコキネジア)・断綴性言語・失調性歩行(wide base gait)
  • 出力経路は歯状核→上小脳脚→(交叉)→対側視床VL→大脳運動野。小脳症状が同側に出るのは、この交叉と皮質脊髄路の錐体交叉で二重に交叉するためです。
  • 随意運動には大脳基底核(線条体・淡蒼球・視床下核・黒質)も関与しますが、本問の選択肢には含まれていません。
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