PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第69問

運動学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第69問(運動学)の正答は 4 です。図は肘関節90°屈曲位で前腕を水平に保ち、手に鉄球を持った状態です。

問題
手で鉄球を持ち、図に示す構えを保持した場合、肘関節にかかる関節反力はどれか。
第46回午後第69問 図
  1. 1. 4 N
  2. 2. 20 N
  3. 3. 24 N
  4. 4. 410 N
  5. 5. 480 N

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 410 N

図は肘関節90°屈曲位で前腕を水平に保ち、手に鉄球を持った状態です。肘関節の回転軸から筋の作用線まで0.05 m前腕重心(20 N)まで0.20 m鉄球(50 N)まで0.40 mが示されています。

まず肘関節まわりのモーメントのつり合いから筋力Fを求めます。
F × 0.05 = 20 × 0.20 + 50 × 0.40 = 4 + 20 = 24 N·m
F = 24 ÷ 0.05 = 480 N

次に鉛直方向の力のつり合いから関節反力Rを求めます。上向きの筋力480 Nに対し、下向きの外力は20+50=70 Nです。
R = 480 − 70 = 410 N


【各選択肢の解説】

1. 4 N
❌ 誤り。前腕重量によるモーメント(20 N×0.20 m=4 N·m)の数値で、力ではありません。
2. 20 N
❌ 誤り。鉄球によるモーメント(50 N×0.40 m=20 N·m)または前腕重量そのものの値で、関節反力ではありません。
3. 24 N
❌ 誤り。肘にかかる外力モーメントの合計24 N·mの数値で、力ではありません。
4. 410 N
✅ 正しい。筋力480 Nから外力の合計70 Nを差し引いた値が関節反力になります。
5. 480 N
❌ 誤り。これは肘屈筋群が発揮している筋力であって、関節反力ではありません。

【試験対策ポイント】

  • 手順は必ず①モーメントのつり合いで筋力を求める→②力のつり合いで関節反力を求めるの2段階。順番を逆にすると解けません。
  • モーメント=力×モーメントアーム(回転軸からの垂直距離)。角度が与えられている場合は力の垂直成分を使います。
  • 肘は第3のてこ(力点が支点と作用点の間)なので、モーメントアームの短い筋は外力よりはるかに大きな力を出す必要があります。本問でも外力70 Nに対し筋力480 N=約7倍で、関節への負担が大きい理由がここにあります。
  • 「筋力の値」が選択肢にそのまま混ざるのは定番の引っかけです。関節反力=筋力−外力(向きに注意)まで計算しきりましょう。
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