PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第85問

義肢装具学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第85問(義肢装具学)の正答は 4 です。小児の切断では成長そのものが問題になります。

問題
小児の切断で正しいのはどれか。
  1. 1. 5歳児の切断では幻肢が生じる。
  2. 2. 先天性切断では一側下肢切断が最も多い。
  3. 3. 後天性切断では一側上肢切断が最も多い。
  4. 4. 上腕切断では後に脊柱側弯を生じやすい。
  5. 5. 下腿切断では後に外反膝変形を生じやすい。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 上腕切断では後に脊柱側弯を生じやすい

小児の切断では成長そのものが問題になります。一側上腕切断では患側上肢の重量が失われて左右のバランスが崩れ、健側優位の使用と姿勢の非対称が続くため、成長に伴って脊柱側弯を生じやすくなります。義手の装着と姿勢指導が予防上重要です。


【各選択肢の解説】

1. 5歳児の切断では幻肢が生じる。
❌ 誤り。幻肢はおおむね6歳未満の幼小児の切断や先天性欠損ではまれで、身体像が確立する学童期以降の後天性切断で出現しやすいとされます。
2. 先天性切断では一側下肢切断が最も多い。
❌ 誤り。先天性の四肢形成不全では上肢、なかでも一側前腕の横軸性欠損が最も多くみられます。
3. 後天性切断では一側上肢切断が最も多い。
❌ 誤り。後天性切断は外傷や腫瘍によるものが中心で、下肢切断が多くを占めます。1と2・3を合わせて「先天性は上肢、後天性は下肢」と整理します。
4. 上腕切断では後に脊柱側弯を生じやすい。
✅ 正しい。左右非対称な重量分布と姿勢の偏り、健側の過用が続くことで成長期に側弯が進行しやすくなります。
5. 下腿切断では後に外反膝変形を生じやすい。
❌ 誤り。小児の下腿切断で特徴的なのは断端骨の過成長(bony overgrowth)による皮膚の突き上げ・潰瘍で、外反膝変形が生じやすいという事実はありません。

【試験対策ポイント】

小児切断の最大の特徴は断端骨の過成長で、成長期を通じて再切断(断端形成術)が必要になることがあります。義肢は成長に合わせて定期的な作り替え(おおむね年1回、義足は1〜2年ごと)が必要で、初回装着は下肢では立位・歩行開始時期(生後10か月〜1歳前後)、上肢では座位で両手活動が始まる生後6か月ごろが目安とされます。幻肢痛が少ない一方、身体像の形成と受け入れは良好であることも押さえましょう。

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