PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第90問

人間発達学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第90問(人間発達学)の正答は 4 です。背臥位で足を口へ持っていく動作(foot to mouth)は、生後5か月前後にみられる姿勢で、骨盤の後傾と腹筋の活動が高まって下肢を持ち上げられるようになった時期のサインです。

問題
小児の正常発達で最も早く可能になるのはどれか。
  1. 1. 高這いをする。
  2. 2. 橈側手指握りをする。
  3. 3. つかまって立ち上がる。
  4. 4. 背臥位で足を口に持っていく。
  5. 5. 座位で上肢の後方保護伸展反応が出る。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 背臥位で足を口に持っていく。

背臥位で足を口へ持っていく動作(foot to mouth)は、生後5か月前後にみられる姿勢で、骨盤の後傾と腹筋の活動が高まって下肢を持ち上げられるようになった時期のサインです。他の選択肢はいずれも8か月以降に獲得される能力であり、この中では最も早く可能になります。


【各選択肢の解説】

1. 高這いをする。
❌ 誤り。膝を床から離して手と足底で移動する高這い(bear walking)は10〜11か月ごろで、四つ這いよりさらに後に出現します。
2. 橈側手指握りをする。
❌ 誤り。母指と示指・中指の指腹で握る橈側手指握りは8〜9か月ごろです。把握は尺側手掌握り(4〜5か月)→橈側手掌握り(6〜7か月)→橈側手指握り(8〜9か月)→ピンチ(つまみ、9〜12か月)と、尺側から橈側へ・手掌から指へ発達します。
3. つかまって立ち上がる。
❌ 誤り。つかまり立ちは9〜10か月ごろに可能になります。その後、伝い歩き(10〜11か月)、独歩(12〜15か月)と進みます。
4. 背臥位で足を口に持っていく。
✅ 正しい。5か月前後で獲得され、この選択肢のなかで最も早い時期の動作です。手で足をつかんで遊ぶ(hand to foot)行動は身体像の形成にも関与します。
5. 座位で上肢の後方保護伸展反応が出る。
❌ 誤り。保護伸展反応(パラシュート反応)は前方6か月ごろ、側方7〜8か月ごろ、後方は9〜10か月ごろと、後方が最も遅く出現します。

【試験対策ポイント】

粗大運動発達の目安月齢は数字で覚えるのが最短です。

月齢の目安粗大運動
3〜4か月定頸、腹臥位で肘支持(on elbows)
5か月寝返り、背臥位で足を口へ、腹臥位で手支持(on hands)
6〜7か月座位(両手支持なしで数秒)、前方保護伸展反応
8か月ひとり座り安定、ずり這い、側方保護伸展反応
9〜10か月四つ這い、つかまり立ち、後方保護伸展反応
10〜11か月伝い歩き、高這い
12〜15か月独歩

上肢の把握発達は「尺側→橈側/手掌→手指」、保護伸展反応は「前→側方→後方」という順序が原則で、この方向性を覚えておけば個々の月齢を忘れても順番は答えられます。原始反射の消失時期(モロー反射4〜6か月、非対称性緊張性頸反射4〜6か月、把握反射4〜6か月、緊張性迷路反射4か月ごろ)と対比させ、「原始反射が消える→姿勢反応が出る→随意運動が成熟する」という流れで理解すると得点源になります。

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