PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第37問

義肢装具学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第37問(義肢装具学)の正答は 3 です。これは誤っている組合せを選ぶ設問である。

問題
上肢の障害と装具の組合せで誤っているのはどれか。
  1. 1. 肩腱板断裂 ―― 肩外転装具
  2. 2. 肘関節屈曲位拘縮 ―― ターンバックル式肘装具
  3. 3. 鷲手 ―― Oppenheimer(オッペンハイマー)型装具
  4. 4. スワンネック変形 ―― 指用ナックルベンダー
  5. 5. ボタン穴変形 ―― 指用逆ナックルベンダー

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 鷲手 ―― Oppenheimer(オッペンハイマー)型装具

これは誤っている組合せを選ぶ設問である。鷲手(かぎ爪変形)は尺骨神経麻痺による第4・5指のMP過伸展+PIP・DIP屈曲変形で、MP関節の過伸展を防ぐ虫様筋カフ(ナックルベンダー型)を用いる。Oppenheimer型装具は橈骨神経麻痺による下垂手に用いる手関節背屈補助装具であり、組合せが誤っている。


【各選択肢の解説】

1. 肩腱板断裂 ―― 肩外転装具
✅ 正しい。肩外転装具は肩関節を外転位に保持し、修復した腱板(特に棘上筋)の緊張を軽減する。腱板断裂の術後管理に用いられる。
2. 肘関節屈曲位拘縮 ―― ターンバックル式肘装具
✅ 正しい。ターンバックル(ねじによる角度調整機構)で持続的に伸展方向へ矯正力を加える装具で、肘の屈曲拘縮に用いる。低負荷持続伸張の原理に基づく。
3. 鷲手 ―― Oppenheimer型装具
❌ 誤り。Oppenheimer型装具は橈骨神経麻痺(下垂手)に対して手関節を背屈位に保持し、手指の伸展を補助する装具である。尺骨神経麻痺による鷲手には虫様筋カフを用いる。
4. スワンネック変形 ―― 指用ナックルベンダー
✅ 正しい。スワンネック変形はPIP過伸展+DIP屈曲であり、PIPを屈曲方向へ導くナックルベンダーが適応となる。関節リウマチで多くみられる変形である。
5. ボタン穴変形 ―― 指用逆ナックルベンダー
✅ 正しい。ボタン穴(ボタンホール)変形はPIP屈曲+DIP過伸展であり、PIPを伸展方向へ導く逆ナックルベンダーを用いる。

【試験対策ポイント】

末梢神経麻痺と手の変形・装具はセットで暗記する。

神経変形代表的な装具
橈骨神経麻痺下垂手コックアップスプリント、Oppenheimer型、Thomas型
尺骨神経麻痺鷲手(かぎ爪)虫様筋カフ(ナックルベンダー型)
正中神経麻痺猿手短対立装具(母指対立装具)

指の変形と装具は「変形と逆方向へ矯正する」と考えれば導ける。ナックルベンダー=屈曲を助ける(伸展方向の変形=スワンネックに使う)/逆ナックルベンダー=伸展を助ける(屈曲方向の変形=ボタン穴に使う)

関節リウマチでは尺側偏位に対する尺側偏位防止スプリント、手関節の安静にはレストスプリントが用いられる点も頻出。

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