PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第75問

内科学・臨床医学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第75問(内科学・臨床医学)の正答は 2 です。右冠動脈は右心房・右心室のほか、多くの人で左心室の下壁(後壁)・後壁側の心室中隔・房室結節・洞結節を灌流します(約9割が右冠動脈優位)。

問題
右冠動脈が閉塞した場合に虚血が起こりやすい部位はどれか。
  1. 1. 心室前壁
  2. 2. 心室後壁
  3. 3. 心室中隔
  4. 4. 左心房
  5. 5. 心尖部

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 心室後壁

右冠動脈は右心房・右心室のほか、多くの人で左心室の下壁(後壁)・後壁側の心室中隔・房室結節・洞結節を灌流します(約9割が右冠動脈優位)。したがって右冠動脈が閉塞すると、下壁(後壁)梗塞となり、房室ブロックや徐脈を合併しやすくなります。


【各選択肢の解説】

1. 心室前壁
❌ 誤り。左心室前壁は左冠動脈前下行枝(LAD)の灌流域で、閉塞すると前壁中隔梗塞となり心不全・心原性ショックを起こしやすい部位です。
2. 心室後壁
✅ 正しい。右冠動脈の後下行枝が左心室の下壁・後壁を灌流します。下壁梗塞では心電図のII・III・aVFでST上昇がみられます。
3. 心室中隔
❌ 誤り。心室中隔の前方2/3は前下行枝の中隔枝が灌流します。後方1/3は右冠動脈が関与しますが、中隔全体としては左冠動脈支配が主体です。
4. 左心房
❌ 誤り。左心房は主に左冠動脈回旋枝の心房枝が灌流します。
5. 心尖部
❌ 誤り。心尖部は前下行枝の終末部が灌流する領域です。

【試験対策ポイント】

冠動脈の3枝と灌流域・心電図変化の対応は理学療法士国試でも繰り返し出ます。

冠動脈主な灌流域ST上昇誘導
左前下行枝(LAD)左室前壁・心尖部・中隔前2/3V1〜V4
左回旋枝(LCX)左室側壁・後側壁・左心房I・aVL・V5〜V6
右冠動脈(RCA)右室・左室下壁(後壁)・洞結節・房室結節II・III・aVF

右冠動脈は刺激伝導系(洞結節・房室結節)を養うため、下壁梗塞では徐脈・房室ブロック・迷走神経反射による血圧低下が起こりやすいのが特徴です。一方、前壁梗塞は左室のポンプ機能低下が大きく、心不全・致死性不整脈のリスクが高くなります。心臓リハでは梗塞部位から起こりやすい合併症を予測してリスク管理を行います。

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