PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第74問

運動学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第74問(運動学)の正答は 2 です。結果の知識(knowledge of results:KR)は、運動の結果がどうであったかを外的にフィードバックする情報です。

問題
運動学習における結果の知識(KR)の提示について正しいのはどれか。
  1. 1. 動機付けには効果がない。
  2. 2. 誤りの大きさを提示すると有効である。
  3. 3. 成人では学習パフォーマンスを向上させない。
  4. 4. 難しい課題では1試行ごとに提示すると学習効率が低下する。
  5. 5. 運動の誤差修正を行えるようになっても継続する必要がある。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 誤りの大きさを提示すると有効である。

結果の知識(knowledge of results:KR)は、運動の結果がどうであったかを外的にフィードバックする情報です。単に「できた/できない」を伝えるより、誤差の方向と大きさを定量的に示す方が学習効果が高いことが知られています。


【各選択肢の解説】

1. 動機付けには効果がない。
❌ 誤り。KRには「情報的機能」に加えて学習者のやる気を高める「動機づけ機能」と、次の試行に向かわせる「強化機能」があります。
2. 誤りの大きさを提示すると有効である。
✅ 正しい。「10 cm右にずれていた」のように誤差の方向と量を含む定量的KRの方が、「違います」といった定性的KRより修正の手がかりになり学習が促進されます。
3. 成人では学習パフォーマンスを向上させない。
❌ 誤り。KRは小児から高齢者まで年齢を問わず学習を促進します。成人でのみ無効という事実はありません。
4. 難しい課題では1試行ごとに提示すると学習効率が低下する。
❌ 誤り。難易度の高い課題では毎試行のKRが有効とされます。学習効率が下がりやすいのは、簡単な課題で毎回KRを与えてKR依存を生じさせた場合です。
5. 運動の誤差修正を行えるようになっても継続する必要がある。
❌ 誤り。自己修正ができるようになったらKRの頻度を漸減(フェーディング)し、内在的フィードバックへ移行させます。与え続けるとKRに依存し、保持・転移が低下します。

【試験対策ポイント】

フィードバックの分類は必ず区別できるようにします。

  • 内在的フィードバック:視覚・体性感覚など学習者自身の感覚情報
  • 外在的(付加的)フィードバック:外部から与える情報。以下の2つに分かれる
  • KR(結果の知識):運動の結果(的に当たったか、何秒で到達したか)
  • KP(パフォーマンスの知識):運動のやり方・動作の質(肘が伸びていた、体幹が傾いていた)
KRの与え方の原則は「具体的に・遅すぎず・最終的には減らす」。頻回のKRは即時のパフォーマンスを高めるが保持を妨げる(ガイダンス仮説)ため、要約KR・帯域幅KR・漸減法が推奨されます。運動学習の3相(認知相→連合相→自動相)と併せて出題されます。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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