PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第76問

内科学・臨床医学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第76問(内科学・臨床医学)の正答は 3 です。母親から子へ病原体が伝わる感染は垂直感染(母子感染)と呼ばれ、経胎盤感染・産道感染・母乳感染の3経路があります。

問題
感染症について誤っているのはどれか。
  1. 1. 飲食物を介する感染を経口感染という。
  2. 2. 感染しても発症しないことを不顕性感染という。
  3. 3. 母親から新生児に経母乳性に感染することを水平感染という。
  4. 4. 2種類以上の病原体に同時に感染することを混合感染という。
  5. 5. 弱毒菌にもかかわらず容易に感染症を起こすことを日和見感染という。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 母親から新生児に経母乳性に感染することを水平感染という。

母親から子へ病原体が伝わる感染は垂直感染(母子感染)と呼ばれ、経胎盤感染・産道感染・母乳感染の3経路があります。水平感染は同世代の個体間で広がる感染(接触・飛沫・空気・媒介物による感染)を指すため、この記述は誤りです。


【各選択肢の解説】

1. 飲食物を介する感染を経口感染という。
✅ 正しい。汚染された飲食物や手指を介して口から病原体が入る感染で、ノロウイルス・サルモネラ・A型肝炎などが代表です。
2. 感染しても発症しないことを不顕性感染という。
✅ 正しい。病原体が体内で増殖しても症状が現れない状態で、本人が気づかないまま感染源となるため感染管理上重要です。
3. 母親から新生児に経母乳性に感染することを水平感染という。
❌ 誤り。母乳を介した感染は垂直感染(母子感染)に分類されます。HTLV-1やHIVが母乳感染する代表例です。
4. 2種類以上の病原体に同時に感染することを混合感染という。
✅ 正しい。複数の病原体が同時に感染している状態を混合感染といいます。先行する感染に別の病原体が加わる場合は二次感染(続発感染)と呼びます。
5. 弱毒菌にもかかわらず容易に感染症を起こすことを日和見感染という。
✅ 正しい。宿主の免疫力が低下し、通常は病原性の低い微生物(緑膿菌・カンジダ・ニューモシスチスなど)で発症する状態です。

【試験対策ポイント】

感染の用語は「誰から誰へ」「どの経路で」の2軸で整理します。

  • 垂直感染(母子感染):経胎盤(風疹・トキソプラズマ・サイトメガロウイルス・梅毒)/産道(B型肝炎・HIV・クラミジア・単純ヘルペス)/母乳(HTLV-1・HIV)
  • 水平感染:接触感染(MRSA・疥癬)/飛沫感染(インフルエンザ・風疹・ムンプス)/空気感染=飛沫核感染(結核・麻疹・水痘)/媒介物感染
その他の頻出用語として、不顕性感染(症状なし)、顕性感染(発症)、日和見感染(易感染宿主)、院内感染(医療機関内で新たに獲得)、持続感染(体内に長期に存続)があります。標準予防策(スタンダードプリコーション)は「すべての血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷皮膚は感染性があるとみなす」ことが前提である点も頻出です。

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