PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第78問

臨床心理学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第78問(臨床心理学)の正答は 4 です。昇華とは、そのままでは満たされない欲求や受け入れがたい衝動を、社会的に価値の高い活動に振り向けて解消する防衛機制です。

問題
20歳の男性。バスケットボールの選手である。交通事故で受傷し、両下肢に障害が残存している。この患者の行動とその解釈の組合せで正しいのはどれか。
  1. 1. 交通事故の加害者を恨む。 ―― 反動形成
  2. 2. リハビリテーションに熱心に取り組む。 ―― 合理化
  3. 3. バスケットボールの素質はなかったと考える。 ―― 投影
  4. 4. パラリンピック出場を目指す。 ―― 昇華 ✓
  5. 5. バスケットボール選手の応援を熱心に行う。 ―― 退行

正答:4番

次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。答えはアプリの学習記録に残ります(登録不要) — 弱点分析・成績グラフはアプリで
この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 40%参考値

10人の初回解答から算出(2026年10月2日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:4番 — パラリンピック出場を目指す。 ―― 昇華

昇華とは、そのままでは満たされない欲求や受け入れがたい衝動を、社会的に価値の高い活動に振り向けて解消する防衛機制です。バスケットボール選手としての活動が困難になった欲求を、障害者スポーツの頂点であるパラリンピック出場という社会的に承認される目標に転換しており、昇華に該当します。


【各選択肢の解説】

1. 交通事故の加害者を恨む。 ―― 反動形成
❌ 誤り。反動形成は本心と正反対の態度や行動をとること(憎んでいる相手に過度に親切にするなど)です。加害者を恨むのは怒りをそのまま向けている状態で、反動形成ではありません。
2. リハビリテーションに熱心に取り組む。 ―― 合理化
❌ 誤り。合理化はもっともらしい理由をつけて失敗や欲求不満を正当化することです(イソップ寓話の「酸っぱいブドウ」)。熱心なリハビリテーションは現実に向き合う適応的行動であり、合理化ではありません。
3. バスケットボールの素質はなかったと考える。 ―― 投影
❌ 誤り。もともと素質がなかったと理由づけて挫折の苦痛を和らげているので、これは合理化です。投影は自分の受け入れがたい感情を他者のものとみなすことです。
4. パラリンピック出場を目指す。 ―― 昇華
✅ 正しい。満たされない欲求を社会的に価値ある活動へ転換しており、防衛機制のなかでも最も適応的とされる昇華の典型例です。
5. バスケットボール選手の応援を熱心に行う。 ―― 退行
❌ 誤り。他者の成功を自分のことのように感じて満足を得るのは同一視(同一化)です。退行は発達段階を後戻りして幼児的な言動をとることを指します。

【試験対策ポイント】

主な防衛機制は具体例とセットで覚えます。

  • 抑圧:受け入れがたい感情・記憶を無意識に押し込める(すべての防衛機制の基礎)
  • 昇華:欲求を社会的に価値ある活動へ転換(最も適応的)
  • 合理化:もっともらしい理屈で正当化(酸っぱいブドウ)
  • 反動形成:本心と逆の態度をとる(嫌いな相手に丁寧に接する)
  • 投影:自分の受け入れがたい感情を他者のものとみなす(自分が嫌っているのに「あの人が私を嫌っている」)
  • 退行:以前の発達段階に戻る(入院した子どもが指しゃぶりを再開)
  • 置き換え:欲求の対象を別の対象に向ける(八つ当たり)
  • 代償:達成できない目標を別の目標で補う
  • 同一視:他者の特性を取り込んで満足を得る(憧れの選手のまねをする)
  • 否認:受け入れがたい現実を認めない(障害受容の初期)
中途障害の受容過程(ショック期→否認期→混乱期→努力期→受容期)と関連づけて出題されることが多く、どの段階でどの防衛機制が現れやすいかも整理しておきましょう。

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それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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